ガソリン価格の高騰が続いています。

レギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は175円40銭で、4週連続で値上がりしています。

さらに12月19日からは国の補助金が段階的に縮小されるため、平均小売価格は185円まで上がる可能性があります。

値上がりするガソリン利用客は「何とかして」

RKB 三浦良介 記者「福岡市博多区のガソリンスタンドです。レギュラーガソリンは会員価格で185円。今週から2円値上げしたということです」12月4日に発表された福岡県のレギュラーガソリンの平均小売価格は174円30銭で、高止まりが続いています。

利用客「高いですよね・・・」「困るよね、ガソリンが高いと。車にしょっちゅう乗るから。補助金でなんとかしてもらいたい」

値上がりの背景は

政府はこれまで、本来であれば1リットルあたり180円台後半から200円台にあるガソリン価格を補助金で175円になるようにしてきました。

しかし、先月22日に閣議決定された総合経済対策では、ガソリンの補助金を段階的に縮小する方針が示されました。

平均小売り価格は今後185円程度に

福岡県石油商業組合 中村一俊 専務理事「12月19日から5円縮減されて、1月16日からまた5円程度縮減。185円を目指してですね、超えるところは今のところ政府が全額補助するという風に聞いていますので、全国レベルでいうと185円程度に収まる」

全国石油商業組合連合会はポスターを製作し、今後、店頭に掲示して周知を図りたいとしています。

福岡県石油商業組合 中村一俊 専務理事「行列ができるとか混乱しているとか、そういった話は今のところ聞いていません。在庫が減って大変だということはないかなと思います」

影響はあらゆる産業に

ガソリン価格の上昇による影響は、車を利用する人だけではありません。

RKB 本田奈也花 アナウンサー「政府が補助金を縮小すると発表しましたが影響は?」

九州経済調査協会 河村奏瑛 研究員「物を運ぶためにはガソリンが必要というところで、あらゆる産業における企業のコストに影響が出ます。特に九州に関しては、関東とか関西から比較的遠方にあるということもあって、受ける影響は他の地域と比べても大きい。生鮮食品をはじめとする比較的価格の低い商品の輸送というところは影響が大きいのかなとは思っています。円安が落ち着いてきて、いわゆる消費者マインドが上向いてきていると言われている中で、日常の買い物でまたいっそう物価の高騰というところを感じてしまうかもしれないですね」

全国平均価格は

レギュラーガソリン全国平均価格のグラフです。

本来の価格は1リットルあたり180円台~200円台で推移していましたが、補助金で押し下げて、175円程度に抑えられていました。

しかし、今月19日から5円程度、来年1月16日から5円程度補助金が縮小されるので、平均小売価格は180円~185円程度になると見られています。

ガソリン価格は「二重課税」約4割が税金

では、そもそもガソリン価格の内訳はどうなっているのでしょうか。本体価格に「ガソリン税」が53.8円。「石油石炭税」が2.04円。「温暖化対策税」が0.76円加算されています。

その合計金額に対して10%の消費税がかかります。

つまり、税金に対して税金がかかっている「二重課税の状態」です。

福岡県内のレギュラーガソリン1リットルあたりの平均小売価格は174.3円なので、本体価格は101.9円。
つまり、約4割が税金ということになります。

ガソリン税を詳しく見てみると、「揮発油税」と「地方揮発油税」が合わせて28.7円。
そこに「暫定税率」25.1円が上乗せされています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。