春から初夏にかけての今の時期、注意が必要な虫がいます。その名も「カツオブシムシ」。衣類を食べて穴だらけにしてしまう、あの犯人です。
この時期になると出てくる厄介者、「カツオブシムシ」の被害から衣類を守るには、どのような対策が必要なのでしょうか?冬に着終えたセーターなどをカツオブシムシから守る方法とは?
視聴者から番組に、ある動画が寄せられました。
布団の上を、黒っぽい小さな虫が歩いています。
撮影者によると、虫の大きさは直径3~4ミリほどで、布団の上を歩いていたそうです。
撮影者
「話題のトコジラミかと思ってかなりビックリしました。少し違うような気もするのですが…本当にトコジラミではないのでしょうか」
トコジラミと言えば、国内外で被害が拡大していて、日中は寝具や家具、カーテンレールの隙間などに潜んでいますが、夜行性のため、夜になると活動し、寝ている人の血を吸います。
刺されると患部が赤く腫れ、激しいかゆみを伴います。
専門家に、この動画を確認してもらいました。
鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「実際はですね、カツオブシムシという甲虫の仲間の一種になります」
正体は、トコジラミではなく「カツオブシムシ」と呼ばれる虫。
トコジラミではない決定的なシーンが確認できると言います。
鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「トコジラミは羽がないので飛べない虫なんですけど、映像の最後に羽を広げて飛ぶシーンがありましたので、羽があるような甲虫の仲間かなというところからカツオブシムシという結論に至りました」
また、トコジラミは夜行性のためこのように明るい場所で見られることは考えにくいといいます。
カツオブシムシは、暖かくなってきたこの時期に、全国でみられる厄介者だといいます。
鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「家の中に侵入してきて、幼虫のときになるんですけど、幼虫が衣類や鰹節などの乾物を食べてしまうという害があります」
博物館にとっても、昆虫標本から文化財まで食べてしまう厄介者の「カツオブシムシ」。
肉眼では見えないほど小さな卵を衣類などに産み付け、卵は約2週間かけてふ化、ふ化した幼虫は周りのエサを食べながら約1年かけてゆっくりと成長するのだといいます。
人体への害は報告されていないということですが、どういった対策が有効なのでしょうか。
鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「成虫のときは羽があって、飛んで家の中に入ってきますので網戸をして入ってこないようにすることと、入ってきたとしても、衣類等に近づけないように防虫剤を置いて、寄せ付けないとことが大事かなと思います」
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