春夏通じて、初の甲子園出場を果たした、宮城県仙台市の聖和学園高校野球部。創部20年の軌跡です。
創部20年で悲願の甲子園へ
今年、悲願の甲子園出場の切符を手に入れた聖和学園高校。
聖和学園 三浦広大さん(甲子園出場時の主将):
「自分が1年生の頃、仙台育英に敗れてからリベンジを果たそうと思って2年間取り組んで来たので、2年間の苦労が報われた大会だった」
聖和学園 八島知晴監督:
「いろんな方に育てて頂いた野球部で、たまたま私が20年目で甲子園出場を担った印象です。感慨深い優勝でした」
創部から20年。夢の実現を人一倍、感慨深く受け止めている人がいました。聖和学園野球部、初代監督の佐藤漸さん(46)です。
聖和学園英語教諭 硬式野球部初代監督の佐藤漸さん:
「甲子園に行きたくなくて高校野球をやる子はいないと思う。誰もが甲子園を目指して日々の練習に打ち込んでいると思うので、聖和の門を叩いてくれた20年間分の球児の思いが達成出来たんだなって思っている」
グラウンドのない野球部、初代監督は…
硬式野球部の創部は2004年。創部当時の部員は、わずか7人。佐藤さんは、部員たちと甲子園を目指し5年間にわたって監督を勤めました。
初代監督の佐藤漸さん:
「ボール集めよりも(バドミントンの)シャトル集めをしたのを覚えています。グラウンドがなかったので、空き教室で壁に向かって一生懸命バットを振ったいうね…。そこから始まったんだって思うとね懐かしいですね。結果出してくれたので八島監督に感謝ですよ。みんなに感謝です」
八島監督は以前、部長として佐藤さんと甲子園出場を目指し共に戦っていました。
聖和学園 八島知晴監督:
「高校時代から友人として付き合ってきた仲なので、彼の思いも分かっていたので(優勝できて)嬉しく思いました」
初代キャプテンも感激…
創部当時を知るOBがもう一人。初代キャプテンを務めた、大泉成樹さんです。
初代キャプテンの大泉成樹さん:
「聖和学園野球部が甲子園に行けて感慨深いなと思います」
創部当時、大泉さんが野球ノートに記した言葉です。「甲子園!」あれから20年。後輩たちが、その夢を現実にしてくれました。
初代キャプテンの大泉成樹さん:
「野球部のOB・OGが喜んでいます。私たちの夢だった甲子園出場を叶えてくれた」
聖和学園、甲子園初ヒットは…
そして、8月13日。迎えた甲子園の大舞台。1回裏。チームで最初に打席に入ったのはキャプテンだった三浦さん、鋭い当たりは歴史的な甲子園初ヒットとなりました。
聖和学園 三浦広大さん(甲子園出場時の主将):
「ヒットを打った時の盛り上がる歓声を感じました。ヒット一本打っただけでこんなに盛り上がるんだと感じました」
聖和学園 八島知晴監督:
「三浦に限らず、(選手たちの)1年生の未熟だった頃の姿も重ねて出てくることがありまして。歴史を切り開いていくような姿に重ねて見えました」
4回までに4点のリードを許した聖和。スタンドには、初代監督とキャプテンも応援に駆けつけました。
初代監督の佐藤漸さん:
「信条である粘り強く、我慢して粘って粘って流れが来た時に、一気に応援で盛り上げてあげたい」
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