人気アイドルグループ「Snow Man」のライブチケットが高額で転売されている問題。所属事務所が転売者の情報開示請求に踏み出しました。一部の転売サイトがこれに応じるなど動きが出始めています。背景には何があるのでしょうか。

■SnowManチケット転売で進展 開示請求に応じるサイトも

15日、東京ドームの前には9人組の人気アイドルグループ「Snow Man」のライブを目当てに、大勢の人が集まりました。現在、全国5大ドームでツアーを開催中、約61.5万人の動員が予定されています。

そのライブチケットはまさにお宝。ファンクラブの会員でさえ、入手困難だといいます。

20代 ファン歴4年
「全然当たらないです」

15歳
「札幌も東京も応募したけど、ダメでした」

20代 今回初当選
「3年間FC入って、やっとって感じです。やっと3回目にして当たった」

そんな人気のチケットをめぐり、いま、高額転売の問題が。

20代 ファン
「行きたい人が行けないってなってて…」
「なんで転売ヤーにだけ当たるの」

例えば、15日に行われたSnowManの東京ドーム公演のチケットの定価は1枚9700円。しかし、大手転売サイトを見ると14万円や15万円で出品されています。27日に開催予定の大阪公演のチケットは、1枚20万円を超えています。

20代 ファン
「本人たちに入らないお金を払ってまで入る必要はないのかなって思います」

一方、こんな声も…

10代 ファン
「15万円だとSnowManの場合、ちょっと安いにあたるかな」
「経済力のお姉さま方がみんな。50万ぐらいいっても全然買うと思います」

中学生(15歳)はチケットが取れず、泣く泣くグッズだけを買いに会場へ来たそうです。

――転売ヤーに対してどう思う?

15歳 ファン
「やっぱりやめてほしい。SnowMan本人たちにも申し訳ない。なくしてもらいたい」

事態を重く見た、SnowManが所属するスタートエンターテイメント社は9日、ホームページで高額転売目的の出品者に不正転売行為に対する責任追及を行う方針で検討、転売サイト側に情報開示請求をした事を明らかにしました。

STARTO ENTER T AINMENT(9日HPより)
「1人でも多くのファンの皆様に適正な方法でチケットが行き渡るようにするため、(中略)不正転売に対して徹底的に対策を講じていく」

うち1社は請求に応じましたが、もう1社は任意での情報開示を拒否したため、今月にも東京地裁に情報開示命令の申し立てをする方針だという事です。

■“情報開示請求”で警察の捜査も チケット転売の今後は?

井上貴博キャスター:
事務所として少し強く出たというのが今回のニュースです。それが「情報開示請求」を行うというもの。

「情報開示請求」を行うことで得られる効果として、インターネットサイトなどでこれまで匿名で書き込みがあったものを特定することが可能になります。プロバイダ側に認められると、その加害者情報を特定することができます。また、刑事告訴などの手続きが可能になり、警察の捜査も入ることができる。

チケット転売問題に詳しい河西邦剛弁護士によると、重要なことは「安全な“推し活”をするには転売チケットを買わないことが大切」ということです。しかし、事務所として毅然とした対応を見せるのがこの「情報開示請求」ということになるわけです。

ホラン千秋キャスター:
やっぱり推し活をしていて、どうしてもそこでしか会えないということを考えると、高額でも買ってしまう人がいます。そこに付け込んで、不正に転売できるのではないかと思う人が出てきてしまうという根本的なシステムをどう解消していけるかということも重要ですね。

井上キャスター:
そこで事務所として、公式のリセール販売サイトを作るべきだとかも言われています。また、今はファンクラブに複数の名義でも登録できるようになっています。だから、その複数名義をやめさせる。

そのためには、ID必須で求められるコンサートが増えていますので、コンサート会場などで本人確認の徹底など、そういうところに踏み切るということが根本的な解決に繋がるのではないかという気はします。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。