(若狭敬一キャスター)
愛知県瀬戸市出身、将棋の藤井聡太八冠(21)が、2日の叡王戦で伊藤匠七段(21)に連敗し、窮地に立たされました。負けたことがニュースになるという時点で、藤井八冠がいかにすごいかということもわかるんですが、地元愛知で厳しい戦いでしたね。
(柳沢彩美アナウンサー)
実は藤井八冠は「地元が苦手なんじゃないか」というデータがあるんです。これまでの藤井八冠のタイトル戦の通算成績は77勝18敗で勝率81%です。ただ、地元愛知に限って言いますと、8勝5敗の勝率62%で、これ、地元が苦手なんじゃないかと思うような…。
(若狭キャスター)
勝率がそもそも8割超えてるのもすごいし、地元でも6割超えているのですごいんですが、地元がちょっと苦手というのは意外な気がします。何か理由あるんでしょうか。
(柳沢アナウンサー)
実は以前会見で、こんなことを話していました。去年八冠を達成したあと、名古屋での凱旋会見でのやり取りです。
記者から「地元での成績があまりよろしくないような…」と問われ、藤井八冠が
「痛いところを突かれたなと。なぜかわからない」と答えました。会見に同席した師匠の杉本八段は、「自分も名古屋での勝率は悪い、データは気にせずまんべんなく勝ってほしい」とフォローを入れました。
(若狭キャスター)
私は長年野球の取材をしてますので、ドラゴンズはやっぱりホームが強い。バンテリンドームが得意ですし、移動って結構選手に負担がかかるので、これ意外だなと思ったんですけどね。
(大石アンカーマン)
確かにホームが苦手な人って、競技だけでなく恐妻家の夫ぐらい。大体みんな得意なんです。藤井さんはなぜかというと、恐らく電車好きなので、電車に乗れる遠征の方が気分転換になっていいんじゃないかなと。師匠の杉本八段も言っていましたけれども、やっぱりね電車乗るのが好きなんです。ですから地元名古屋だと電車乗れませんよね。そういう意味では“新幹線で移動したい派”なんだと思います。
(若狭キャスター)
移動が苦じゃなくて、むしろ藤井八冠にとってはポジティブな要素ということなんですね。杉本先生は今回の叡王戦をどう見ていたんでしょうか。
(大石アンカーマン)
そうですね叡王戦第2局で、藤井さんが敗れて伊藤さん初勝利を収めました。これが大きかったと。あの一勝で心が楽になった、だからこの第3局も伸び伸びと将棋できたんじゃないかなと言っていました。で、次の対局次第では、2人の関係性に影響を与えるんではないかということなんです。藤井八冠が次負けると八冠から七冠になりますよね。2強時代の可能性も出てくるんではないかということなんです。
ただ、そう簡単にタイトルを奪わせるかということなんですけど、5月31日が第4局になります。間がかなり空くので、これは藤井さんにとっては立て直すのに少しプラス材料じゃないかなと思います。
ただ、そう簡単にタイトルを奪わせるかということなんですけど、5月31日が第4局になります。間がかなり空くので、これは藤井さんにとっては立て直すのに少しプラス材料じゃないかなと思います。
(若狭キャスター)
叡王戦はちょっとあくんですが、結構スケジュール自体はタイトル戦、過密なんですよね。
(柳沢アナウンサー)
はい。5月8日に名人戦が始まって、まずは東京からです。その次の週18日が大分での名人戦、さらにはその次の週26日に北海道の名人戦。相手は豊島将之九段(34)です。そして、その間があくと言っていた叡王戦は、5月31日ですね、こちら千葉県となります。
(若狭キャスター)
ということで今後の藤井八冠の戦いに注目が集まりますよね。八冠ではなくなってしまうのか、次巻き返してやはり八冠のままなのか。次回は5月31日叡王戦第4局です。
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