旧新潟三越の跡地に建設が予定されている複合タワーの完成の遅れについて、13日、新潟市は「緊急事態」であり、当初2029年以降としていた完成時期は未定となっていると説明しました。

13日に開かれた新潟市議会の常任委員会。新潟市が報告したのは、旧新潟三越の跡地で建設が予定されている複合タワーの厳しい現状です。

【新潟市まちづくり推進課 高島康憲 課長】「対応可能と回答を頂いた施工会社がいなかった」

新潟市は再開発準備組合が23の建設会社に計画への参加を打診しましたが、いずれも断られたと説明。

『再来年度から本体工事』というスケジュールに対応できないということが主な理由だとしました。

そのため計画が遅れていて、当初2029年以降としていた完成時期は未定となっていると説明しました。

この状況に市議からは…
【新潟市議】「見通しが甘かったと思われませんか?」

【新潟市議】「見通しをどういうふうに考えているか教えてもらえますか?」

【新潟市議】「古町の中核的な街づくり、「にいがた2キロ」の中核的な事業なので、それがいつどうなるか分からないような対応では、行政としていかがなものか」

これに対し、新潟市は…
【新潟市まちづくり推進課 高島康憲 課長】「事業としては今、緊急事態みたいなかたちになっておりますので、行政の方もできることがあれば支援していきたい」

現状を「緊急事態」と説明。

また市議からは旧新潟三越の土地と建物を取得した企業の一つ「東京建物」についてこんな質問も…
【議員】「東京建物、事業見込みが立たないということで、撤退するなり、撤退を表明したなりという噂が今飛んでいるのですけれど」

【新潟市まちづくり推進課 高島康憲 課長】「東京建物については、事業協力者として今、我々とも協議していますが、ともに前向きに協議していると私は感じています」

BSNの取材に対し東京建物は、「現時点では事業協力者としての立場に変わりはない。今時点で撤退などは特に考えていない」とコメントしています。

開発準備組合は今年度中に、複数の建設会社に対し工事の着工時期を指定しなければ計画に参加できるか改めて聞き取りをする予定です。

古町地区の中核事業が進まないことについて市民は…
【新潟市民】「あら、いつになるか分からないのですか。なんでどうしてという思いがいっぱいですよね。もう近々できるんだという噂がありましたから」

【新潟市民は】「なるべく早く、こんなところが空いているのはちょっと寂しいですよ」

原材料費の高騰や人手不足など建設業界を取り巻く状況は厳しい中、古町の新たなシンボルはどうなってしまうのでしょうか。

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