コンビニエンスストアのトイレに小型カメラを仕掛け、女性を盗撮したとして起訴された57歳の男の初公判が、12月10日に開かれました。

男は起訴内容を認めました。この男はなぜ盗撮したのか。その理由の一端が、この初公判で明らかにされました。

性的姿態等撮影の罪に問われているのは、山形市の無職の男(57)です。

起訴状などによりますと男は、今年8月と9月、山形市内の複数のコンビニのトイレの手洗い場の下に小型カメラを仕掛け、男女あわせて104人を盗撮した罪に問われています。

■冒頭陳述をひもとく

TUYの記者が取材したところによると、検察は冒頭陳述で男の犯行について次のように述べました。

「被告人は用便中の人の姿態を撮影する目的で、密かに、あらかじめトイレの手洗い場下に設置していた小型カメラで92名の用便中の性的姿態等を動画撮影した」

また別のコンビニでも・・・

「密かに、あらかじめトイレ内の手洗い場下に設置していた小型カメラで、12名の用便中の性的姿態等を撮影したもの」

男は山形市内の2か所のコンビニエンスストアのトイレで、104人もの姿を撮影していたのです。

初公判で、男は「まちがっているところはない」と起訴内容を認めました。

■男が盗撮するようになった理由

裁判で検察側は、男が20代の頃からトイレを使う女性の姿に性的興奮を覚えるようになったと指摘しました。

また次のように、盗撮するに至った経緯を話しました。

男はトイレを使う女性の姿に性的興奮を覚え、好んでその類の映像を見るようになったといいます。

主にインターネット上の動画などを見ていたという男。しかし、ある時状況が一変します。

男が求める類の動画が、見られなくなったというのです。

インターネット上で好みの動画を見つけられなくなった男は、あることを思いつきます。

それが、ないなら自分で撮ろう、というもの。

こうして男は盗撮をしてしまったのだといいます。※取材による発言要旨

検察は男の犯行であると示す内容として、コンビニの防犯カメラに男が映っていたことや、使用したカメラのSDカードに盗撮した映像が残っていることなどを指摘しました。

また、取り調べの中に男は「トイレを使う女性を正面から撮影できる位置にカメラを設置し、養生テープで固定していた」と述べているということです。

■弁護側の反応と余罪

弁護側はこれらの事実を認め、争う姿勢を示していません。

これまでの取材で男は、動機について「女性を撮影し性的欲求を満たすため」などと供述していたことがわかっています。

男はさらに今年9月、山形新幹線つばさの男女共用トイレに小型カメラを仕掛け盗撮しようとした罪でも追起訴されていて、次回1月14日の裁判では、追起訴分の審理が行われる予定です。

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