宇宙事業会社スペースワン(東京)は14日午前、日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」(和歌山県串本町)から小型ロケットを打ち上げる。打ち上げ直後に爆発した1号機の失敗を経て、民間初となる人工衛星の軌道投入への再挑戦。専門家は「成功すれば、日本の宇宙ビジネスの可能性が大きく広がる」と期待を寄せ、地元も盛り上がりを見せる。 打ち上げるのは、全長18メートル、重さ約23トンの固体燃料ロケット「カイロス」2号機。台湾国家宇宙センター(TASA)の衛星など計5機を搭載し、軌道投入を目指す。同社の豊田正和社長は「今度こそという思いだ。衛星打ち上げを達成し、宇宙産業の発展に貢献したい」と意気込む。 初挑戦となった3月の打ち上げでは、飛行のための推進力を実際の値よりも高く予測したため、安全な飛行のために設定した範囲を外れ、自律破壊に至った。失敗に終わったものの、わずか9カ月後に打ち上げ再設定へこぎ着けた。専門家は「民間ならではのスピード感だ」と舌を巻く。
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