携帯電話を操作して自転車を運転する、いわゆる「ながらスマホ」が厳罰化されて1か月が過ぎました。果たして厳罰化の効果は出ているのでしょうか。
自転車の「ながらスマホ」とは…
自転車の「ながらスマホ」は、11月1日から施行された改正道路交通法で厳罰化されました。
自転車を運転しながらスマホで通話したり、画面を注視したりする行為が違反行為とみなされ、これまでは罰金5万円以下だったのが6か月以下の懲役、または10万円以下の罰金が科せられるようになりました。
また、ながらスマホで事故を起こした場合には、1年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
自転車の取り締まりに密着 摘発の瞬間…
この厳罰化に合わせ、11月29日、仙台市内で自転車の取り締まりが行われました。
警察官:
「中央署の交通課です。運転手さん、自転車のライト点けてください、点けられますか。時間も時間なのでお酒の検査、マスクずらしてもらって、ここ(検知器)に息ふーっと強くいいですか」
取り締まり開始から30分が過ぎたころでした。
警察官:
「チャリンコこの辺に置いておいてください」
警察官に声をかけられた1人の男性。男性の呼気検査を実施したところ、基準値を超えるアルコールが検出されました。
自転車の「酒気帯び運転」も罰則対象に
これまでは、酩酊状態で自転車を運転する「酒酔い運転」のみ処罰の対象でしたが、今回の道交法改正では、「酒気帯び運転」(血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で運転すること)を行った場合も、車やバイクと同じように、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられるようになりました。
男性はその後、酒気帯び運転の疑いで摘発され、仙台区検に書類送検されました。
宮城県警本部交通指導課 遠藤雄彦課長補佐:
「仙台市内での酒気帯び運転、ながら運転の違反が多くなっている。繁華街周辺を走っている自転車、アーケード近くの歩道での携帯電話の違反が多くなっている」
警察によりますと、11月、宮城県内での自転車の交通違反摘発件数はあわせて87件ありました。
このうち飲酒運転での摘発は29件、ながらスマホの摘発件数は14件でした。
厳罰化で自転車の「ながら運転」はなくなったのか?
法改正から1か月が過ぎ、自転車の「ながらスマホ」など、厳罰化は市民に認知されているのか、また、効果は実感できているのでしょうか。仙台市内で、街の声を聞きました。
「(改正されたことは)テレビでちょっと見ていました」
「ニュースとかで知っています。車で信号待ちしているとき『あの自転車ケータイ見ているな』と思うことがあったけど、減った気がする」
「(ながらスマホは)いるっちゃいる、しょっちゅうは見ない(Q.ここ1か月で変化は)あんまり変わってないかな」
「スマホ(を使っている人)、11月1日以降も見かけますね」
「(厳罰化)知ってました。(スマホを)見てる人は見てる感じ、取り締まりが厳しくなったこともないし」
警察は改めて、自転車のながら運転の危険性を訴えています。
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