きのう(12月8日)18時30分前後、岡山県では、晴天に恵まれて「土星食」が観測できました。

土星食は土星が月に隠される珍しい現象で、観測しやすい夜間に見えるものとしては2007年以来17年ぶり、次回は2037年の13年後となります。

【画像①】は倉敷科学センターが撮影した土星食の様子です。

【画像①】土星食

倉敷科学センターの学芸員、三島和久さんは「特に今回は、岡山県南部の広い範囲が『接食帯』に含まれ、月の縁を土星がかすめる状態が数分にわたって継続する、さらに特別な光景を観測することができた」と話しています。

三島さんのいう「接食」とは、土星食の状態が長く続くことです。
【画像②】の二重線の内側の地域が、今回、土星食の「接食」が見える領域=「接食帯」でした。

【画像②】二重線の内側のごく一部の地域では「接食」が観測できます!

北海道や四国、九州の一部、能登半島などのごく一部。このごくわずかな地域に、倉敷科学センターやRSK山陽放送が入っていたのです。

「接食帯」で「土星食」を2分間隔でみてみると…

月と土星が接した経過を2分間隔で撮影した画像です。

倉敷市では18時28分から18時34分までの6分間、月の縁に土星が接している
状態が継続して観測できました。

撮影日時:2024年12月8日午後18時25分から、2分間隔で撮影した6コマを合成
撮影場所:倉敷科学センター 屋上(倉敷市福田町古新田)
撮影者:倉敷科学センター 学芸員 石井元巳さん

※16センチ反射望遠鏡(f=3000mm)に一眼レフカメラと取り付けて撮影

倉敷科学センターでは、昨夜、天文台でとらえた土星食映像をYouTubeでライブ配信し、多くの天文愛好家らが楽しんだということです。

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