最高に美味しい白米を炊きたい。プロの味を家庭で再現しようとアルミ製の炊飯器具「羽釜」が浜松市で開発されました。
開発したのは自動車部品メーカー。料理人と一緒に究極の炊き上がりを目指しました。
日本料理店「勢麟」。数々の有名人らがお忍びで通う名店の料理人でも、お米をおいしく炊くのは至難の業だそうです。
<勢麟 長谷部敦成店主>
「火力を一瞬で伝えることが出来る鉄の素材、高火力でお米のおこげを作ってあげるのが一番のポイントなんですけど、自分でいざ炊こうとすると、すごく難しい」
高いレベルを追求する料理人を満足させる調理器具がついに完成しました。
周りを囲む「羽」が特徴的なアルミ製の羽釜「アラヒ」です。
<勢麟 長谷部敦成店主>
「ずっとほしかったものを作っていただくことが出来ました」
長谷部さんと一緒にこの羽釜を作ったのは自動車部品メーカーです。
浜松市に本社を置くイハラ製作所は、車のエンジン部品などアルミの製品を作る老舗メーカーです。高い技術を持つ会社ですが悩みを抱えていました。
<イハラ製作所 甲賀瑛士事業部長>
「我々通常BtoBの製品が多いので、普段の業務を通して従業員のモチベーションややりがい、こういったエンゲージメント高めていく事に課題を感じていた」
一般の人たちにも知ってもらえる会社になって従業員が高いプライドを持てる会社にしたい。
地元のデザイナーとともに実験を繰り返し、最も熱が効率的に伝わる形をデザインしました。
<デザイン事務所UO 谷雄一郎さん>
「イハラさんはアルミの鋳造をしていて薄く成型できる技術なので、それが羽釜にぴったりだと思った」
アルミ製の羽釜は土鍋に比べると沸騰までの時間は3分の2程度。約1年がかりでプロが求める早炊きを家庭のガスコンロでも実現しました。
<イハラ製作所 堀尾健人さん>
「家庭用で羽釜はなかなかない商品で、炊き上がりもおこげの香りがついて最高の炊き上がりという自信がある」
料理人と自動車メーカーの異色のコラボが生んだ羽釜は6月上旬から一般販売を開始する予定です。
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