12月1日に行われた日本維新の会の代表選挙。大阪府知事の吉村洋文氏が得票率約8割と他の議員に圧倒的な差をつけて新代表に選出されました。

 (日本維新の会 吉村洋文新代表)「日本維新の会は次世代のためにある政党。既存の価値観ではないところで、正面からぶつかっていく」

 一方、国会議員団の代表となる共同代表には、吉村新代表が希望していた前原誠司衆院議員が選出。当選11回で、民主党政権では国交大臣、外務大臣などを歴任。去年11月、国民民主党を離れ新党「教育無償化を実現する会」を結成しましたが、衆院選間近に維新と合流したばかりです。

 (日本維新の会 前原誠司新共同代表)「国家議員にならせていただいて31年になりますけれども、指名をいただいて代表をするというのは初めてでございまして、逆にその重さ、そして責任の大きさを感じているところでございます」

 党の中核を担う幹部には、幹事長に岩谷良平衆院議員、政調会長に青柳仁士衆院議員、総務会長に阿部司衆院議員、国対委員長に漆間譲司衆院議員と、これまでの執行部メンバーから一新し大阪選出の若手議員の登用が目立ちます。

 背景には10月の衆議院選挙で野党が躍進する中、維新は公示前から5議席を失う“一人負け”状態になったことがあります。「野党第一党を目指す」馬場前代表の方針からも大きく転換します。

 (吉村洋文新代表)「僕は野党第一党は目指しません。与党過半数割れを目指すということに力を入れたほうが、公約を実現して政策を実行して、われわれも経験を積むことにつながる」

 さらに11月19日に行われた大阪維新の会の代表就任会見では、「大阪都構想」についても言及。2015年、2020年とこれまでに二度、住民投票で否決となった過去がありますが…

 (大阪維新の会 吉村洋文代表)「大阪府と大阪市がバラバラにやるのは良くないし、(府市が)1つになって成長する姿を僕は本当に夢見ています。大阪都構想の案についてもう一度、大阪維新の会のみなさんと一緒に考えたい」

 吉村新代表は、選挙や住民投票などの民主的プロセスを踏めば三度目の挑戦もできるという考えを示しています。

 大阪府知事・大阪維新の会代表・日本維新の会代表の“3足のわらじ”をはくことになる吉村新代表について、街の人からはこんな声が聞かれました。

 「あの人やったら、やるんちがう?」
 「吉村さんはやっぱり活躍する人材だし。いいやん、全部したら」

 一方でこんな声も。

 「(3足のわらじは)かなりきついんじゃないかと。まず大阪に集中してほしい」
 「体ひとつやし限界はあると思います。若手とかに任せたらいいんちゃいます?」

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