「桶川ストーカー殺人事件」から25年が経過し開かれたシンポジウムで、当時の心境について話す父憲一さん(右)と母京子さん=30日午後、東京都文京区
埼玉県桶川市で1999年10月、大学生の猪野詩織さん=当時(21)=が元交際相手らのグループに殺害された「桶川ストーカー殺人事件」から25年が経過し、事件の教訓を次世代に伝えるシンポジウムが30日、東京都内で開かれた。登壇した詩織さんの父憲一さん(74)は「あらゆる犯罪被害者に対し、小さな悩みでも聞いてあげられる環境が必要だ」と訴えた。 事件では、ストーカーの被害相談を受けた県警側の不適切な対応が問題となり、2000年にストーカー規制法が成立した。遺族の元に報道陣が殺到するメディアスクラムも起きた。 事件を取材したジャーナリスト清水潔氏も登壇。自身も猪野さん夫妻に話を聞く際、報道陣に囲まれたといい「初めて逆の立場になって怖さを知った」と語り、「遺族取材は難しい。相手の心に寄り添い取材しなければならない」と話した。 事件では、元交際相手の兄ら4人が逮捕され、実行役ら3人は懲役18~15年、兄は無期懲役が確定。元交際相手は水死体で見つかった。自殺とみられる。記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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