インフルエンザの本格的な流行期を前に、去年承認された「鼻スプレー」タイプのインフルエンザワクチン「フルミスト」の接種が先月から始まりました。 医師によると、「甘い味がする」「今度からもこれがいい!」など、子供たちからも好評だといいます。
友成アナウンサー:
「こちらが注射ではなく、『鼻から接種できる痛くないインフルエンザワクチン』です」
新たなインフルエンザワクチン「フルミスト」。去年、2歳~18歳までの子どもを対象に承認されました。
先月からインフルエンザの予防接種を受け付けている、長崎市のやない小児科医院では、28日までにおよそ600人が注射でワクチンを接種し、およそ40人が新しい「鼻スプレー」タイプのワクチン接種しました。
やない小児科医院 楊井章紀医師:
「(インフルエンザウイルスが)鼻や口、気道から入ってくるので、そこをブロックするような形です。接種した人からは『えっ?もう終わり?!』、『今度からもこれがいい!』というような感想がきかれます」
スプレータイプの新ワクチンは、左右の鼻の穴に0.1ミリリットルずつ、ミスト状の生ワクチン(弱毒化されたウイルスを使ったワクチン)を噴霧します。注射では、小学生以下の場合「2回の接種」が必要ですが、新しいワクチンは、「1回の接種」で注射と同程度の予防効果が期待できるとされています。
さらに、注射で摂取するワクチンの予防効果が「およそ5か月」であるのに対し、鼻スプレータイプのワクチンは「1年ほど」効果が続くとされています。鼻に直接ワクチンを噴射することで、感染経路となる鼻やのどの粘膜にも抗体をつくることができるということです。
やない小児科医院 楊井章紀医師:
「選択肢が広がることはすごくいいことだと思っています。注射で副反応で腫れたり、という人も多いので、腫れがひどくて困っているような人や注射自体が嫌な方(におすすめ)。メリットは大きいかと思います」
楊井医師によりますと、鼻スプレータイプのワクチンを接種した小学生からは、「甘い味がする」といった感想も聞かれたと言うことです。
ただし、注射とは違い自治体からの助成金がないため、接種料金は9000円と高額になっています。※病院によって料金が異なります。
県外の自治体では、助成金を出す動きも出ているということですが、現時点では「鼻スプレー」タイプのワクチン接種ができる医療機関は限られています。
インフルエンザの予防接種には予約が必要で、病院では流行のピークを迎える前の12月中旬までに「注射」か「鼻スプレー」タイプかを選んで予防対策をすることをすすめています。
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