高齢の女性が一生懸命に勉強する姿を、生徒にも見てほしい。福島市で29日から、札幌の夜間中学を扱ったドキュメンタリー映画が上映されるのを前に、市内の公立夜間中学に通う生徒たちに映画のチケットが贈られました。

福島に公立夜間中学をつくる会・大谷一代代表「札幌の遠友塾という自主夜間中学で、算数の勉強を一生懸命にする高齢の女性の学習者さんの様子が映画の中にも出てくるので、天神スクールのみなさんにも映画を見てもらいたいと思い、チケットをプレゼントします」

映画のチケットを寄贈したのは、福島市で長年、公立夜間中学の設置を求めていた団体で、代表の大谷一代さんから「天神スクール」の山内崇司教頭に手渡されました。

映画は、新渡戸稲造が札幌に設置した「遠友夜学校」をテーマにしたもので、その精神を受け継いだ札幌の自主夜間中学も登場します。

「新渡戸の夢」予告編より

贈呈式では、天神スクールから大谷さんへのサプライズもありました。

福島四中天神スクール・山内崇司教頭「これからも天神スクールスペシャルサポーターとして、ご支援いただきたくお願いいたします」

贈られたのは、これまでの協力への感謝状。そして、学校のスペシャルサポーターに就任しました。

大谷さん(左)と山内教頭

大谷一代さん「感動いたしました。(全然きょうは事前には知らされずに?)そうなんですよ。初めて聞きましたと言ったら、初めて言いましたと言われて。とてもうれしいです」

映画を通じて、多くの人に夜間中学を知ってほしいと大谷さんは話します。

大谷さん「天神スクールでは、算数と数学の勉強を見学させていただいたんですけど、みんな映画に出てくる生徒さんよりもずっと先に進んでいるようですけど、自分も算数の初歩をやっていたときの気持ちを思い出していただいたり、全国的に一緒に勉強に励んでいる仲間がいるとか思っていただきたいなと思ってチケットをプレゼントさせていただきました」

映画「新渡戸の夢」は、29日から12月12日まで、福島市のフォーラム福島で上映されています。

「新渡戸の夢」予告編より

福島四中天神スクール・山内崇司教頭「こちらの学校でも、遠友夜学校と同じように学びたい方が集まって、学ぶことを楽しみにして、そして喜びにしている人が多数いらっしゃいます。そういった方々にぜひ見ていただきたいおすすめの映画かなと感じた」

また、天神スクールでは、来年度の入学者を募集していて、見学や説明も随時、受け付けているということです。

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