たかしからイチローへ。名古屋市民が選んだのは河村市政の継承でした。

(名古屋市 広沢一郎新市長・60歳)
「本当に多くの皆さまから支援をいただき、おかげさまで名古屋市長選、当選することができました。ありがとうございました」

広沢さんを全面バックアップした河村たかし前名古屋市長。

(前市長 河村たかし衆院議員)
「大村知事と国の4大政党が(大塚氏を)あれだけ支援してもやっぱり市民の力の方が強いんですよ」

自民、立憲民主、国民民主、公明の4政党から支援を受けながらも敗れたこの人は。

(大塚耕平さん)
「私の力不足と不徳のいたすところで、このような結果になりました。まず心からおわび申し上げます」

過去最多に並ぶ7人が立候補した今回の名古屋市長選。事実上の一騎打ちだった2人の明暗はなぜ分かれたのか。それぞれの選挙戦を振り返ります。

「河村さんがばっちり乗り移った」選挙戦

まずは広沢一郎さん。河村市政で副市長を務めるなど河村前市長の最側近です。

(河村前市長)
「イチローイチロー広沢!応援したってちょー」

今回の選挙でも傍らには常に河村前市長が。公約は「市民税減税」や「名古屋城木造復元」など河村市政の丸ごと継承。後継者色をこれでもかと打ち出し支持を呼びかけました。

選挙活動中、行く先々で声をかけられるのは河村前市長ですが…。
(広沢さん)
「それはしょうがない。織り込み済みですから」

広沢さん本人の知名度不足が課題でしたが。

(広沢さん)
「映っているのは?」
「これがYouTube」
「兵庫県知事選が終わったので『次は名古屋だ』みたいな」

最近の選挙のトレンドでもあるSNSの活用で、若年層にも支持を広げました。23日のマイク収めでは。

(広沢さん)
「広沢、広沢一郎をどうぞよろしくお願いします!ありがとうございました。」

イチローコールが起こる盛り上がりです。

(広沢さん)「河村さんは人目をひくので、それがいかに乗り移るか乗り移らないかが河村さんが応援する選挙の課題だったが、今回は本当にばっちり乗り移った感がある」

選挙当日は朝から家族で投票へ

迎えた投開票日当日。妻と大学1年の娘も応援に駆けつけました。

(広沢さんの娘 理奈さん)
Qきょう朝からご家族で投票に?
「はい。いっしょに行きました。(父は)どんなときも助けてくれるヒーローです」
Q好きですか?お父さんのこと?
「はい大好きです」

そして。投票締切とともに当選確実が。河村前市長と喜びを分かち合います。

15年ぶりの新市長。河村前市長の傀儡では、という声に対しては。

(広沢さん)
「マニフェスト的なものは継承するが、今後あれやこれやと言われる関係ではない。(河村前市長の)傀儡や操り人形になるために選挙に出たわけではない。河村さんとは違う。ここから先は市民に選ばれた市長なので、私の考えでやっていく」

広沢新市長の妻 真理さん「365日市長。支えていきたい」

広沢市政の本格始動を前に25日朝、新市長の自宅にお邪魔しました。

(広沢市長)
「改めて新聞を見ると、本当に感無量ですね。まだ実感が正直湧かないですね。こうやって文字になっているのを見ると『お~』と思う」

一方、妻の真理さんは。
(妻・真理さん)
「365日市長。健康・精神面で支えていければ」
(大石邦彦アンカーマン)
「安心ですね」
(広沢市長)
「まあそうですね。ありがたいことです」

リビングにはあちこちに新市長が大好きだというコアラグッズが。

(大石アンカーマン)
「これ(コアラ)をだっこできたら大きなウリになりますね」
(広沢市長)
「そうなんです」

実は、公約にも東山動物園のコアラを「抱っこできるようにする」と掲げていて、動物保護の観点からハードルは高いとしながらも、実現を目指すそうです。

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