世界遺産をめぐり、日韓両国のすれ違いがみられました。

24日には、新潟県佐渡市で金山労働者を悼む初めての追悼式が開催されましたが、韓国側は直前で参加を見送り、別途25日午前に独自の追悼式を島内で開きました。
今後、波紋が広がりそうです。

韓国独自の追悼式は、朝鮮半島出身の労働者が住んでいた独身寮の跡地で行われ、朴喆熙(パク・チョルヒ)駐日大使や遺族9人が花を手向けました。

Q「どうして独自の式典を開催されたんでしょうか?」
「…」

Q「欠席された理由はあると思うんですけど、その理由っていうのはどういったところにあるんでしょうか?」
「…」

日本側は、24日に追悼式を主催しています。

朝鮮半島出身者を含む全ての労働者を追悼するもので、韓国の関係者も招待。
韓国からも、13社のマスコミが取材に訪れていました。

しかし、韓国政府は前日になって「式をめぐる外交当局間の意見調整が十分ではない」として、参加しないことを発表していたのです。

【佐渡市民】
「もやもやが残ってるかね…」
「一時反対はあったにしても、世界遺産になったからにはやっぱり一つになってもらいたい」

この『追悼式』は、朝鮮半島出身者の“強制労働”があったとして当初は世界遺産の登録に反発してきた韓国に対し、日本が毎年実施すると約束していたものでした。

【生稲晃子 外務政務官】
「朝鮮半島から来られた労働者の方々は、危険で過酷な環境のもとで困難な労働に従事されました…」

韓国メディアは、日本政府の代表として出席する生稲晃子外務政務官が靖国神社に参拝したことがあると指摘し、それが不参加の理由との見方を伝えていました。

【韓国メディア】
「すみません。生稲さん。すいません。韓国マスコミです。ちょっと一言お願いします!一言お願いします!」

追悼式の後、佐渡市の渡辺竜五市長は「地元としては準備をしてきた中で、こういう結果になったというのは本当に大変残念」と話しました。

【韓国メディア】
Q「歴史的に“強制された朝鮮半島労働者”について、本当の追悼式かっていうのは疑問が残ります。きょう本当に、ここの行事の中で、謝罪はあったと思いますか?」

【佐渡市 渡辺竜五 市長】
「我々はあくまで地元として取り組んでおりますので、そこの考えについては、しっかり政府間で議論していただきたいと考えております」

初開催の“追悼式”で見えた日韓両国の新たな壁…。
佐渡市は国や県と協議し、次回の開催に向けて取り組んでいきたいとしています。

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