20日、札幌の中島公園に建設中の複合ビルの内部が公開されました。見えてきたのは“観光都市=札幌のミライ”です。 

部屋に入ると、そこは別世界でした。高級感あふれる部屋は、20日公開されたホテルの一室。

札幌はいま、空前のホテルの建設ラッシュを迎えています。

帝国データバンク札幌支店 情報部 渡辺雄大部長
「また円安が進んでいますので外国の方が訪れるのは続くのかなと見ています」

新幹線の延伸で変わりつつサッポロ。

札幌駅前、大通・ススキノに次ぐ、第3のエリアが中島公園です。世界の富裕層を見据えて、いまマチは、急激に変貌を遂げようとしています。

堀内大輝アナウンサー
「5階のオフィスフロアです。何といっても、窓からの眺めですね。豊平川が一望できる…こんなところで働いてみたい」

20日、内部が公開されたのは、中島公園エリアに来年6月完成予定の複合ビル『ライラックスクエア』です。このビルは、地上14階建てで、1階から3階は商業施設、4階から8階が賃貸オフィス・フロアになります。

 シービーアールイー株式会社 札幌支店 稲山靖晃 ディレクター
「中島公園に、いままでこれだけの規模で、ハイグレードなビルが無かったので、北海道外の新しいビジネスをするような企業に検討してもらいたい」

9階から14階はホテルエリアとなっており、北海道初進出の、イギリスの大手ホテルIHGホテルズ&リゾーツの最上級ブランド
『インターコンチネンタル札幌』が入ります。

堀内大輝アナウンサー
「客室の扉を開けると、木の香りがして、長い廊下があって、高級感があって広いですね。ベッドがちょっと大きい、2メートルあるそうです。これが基本のサイズとのことです」

 堀内大輝アナウンサー
「天井までの高さは2.8メートルあるそうです。この部屋の広さ45㎡以上の、広々としたスペースを感じます」

「おしゃれじゃないですか、北アフリカ産の大理石と使っているとのことです」

 スイートも含め、客室の数は149室。来年10月に開業します。

インターコンチネンタル札幌 ベンジャミン・ライトゲップ総支配人
「札幌市民も来てもらえたら、海外に来たような感じ、札幌にいるけれど、海外に来たように感じてくれたら嬉しい」

現在、建設が進む複合ビル『ライラックスクエア』の場所には、かつて『ヤマハセンター』がありました。

 そんな中島公園エリアには今年7月『コートヤード・バイ・マリオット札幌』が開業したほか、向かいの『札幌パークホテル』も建て替えを検討中です。

 近くの住民
「いまのところ、すごい不安とか沸かないけれど、きれいな公園で保っていけたらいいな…と。大好きな公園だから、そういう人は多いと思う。 ベンチにすごいゴミある時とかあるから」

「ずいぶん(中国観光客は)多いよね、このホテルに泊まっているのよね。みんな裕福で来てるんだと思うけれど、だから“たくさん買っていってね”とニコニコして」

そして今、札幌中心部では、富裕層向けの高級ホテルが相次いで建設されます。

堀内大輝アナウンサー
「(札幌市中央区北6西2に)来年4月開業予定の『サッポロ・ホテル・バイ・グランベル』です」

 北海道内でリゾートホテルなどを展開する、グランベルホテルグループの“プレミアムタイプ”のホテルで、客室数は605室。

最上階の26階からは、高さ100メートルから夜景が楽しめる“ルーフトップレストラン”があります。

堀内大輝アナウンサー
「道庁赤れんが庁舎の南側で、まさにいま建設中のビルには『ハイアット・セントリック・札幌』が入ります」

世界70か国以上にある『ハイアットホテルズアンドリゾーツ』のホテルで、17階から26階まで客室数は216室。完成予定は2026年です。

 堀内大輝アナウンサー
「道銀本店跡地にできる複合施設には、こちらもハイアットグループの『パーク・ハイアット』(2029年開業予定)が…。さらに『ピヴォ』があった場所にできる『札幌ダイビル』には、東京に本社を置く『トランクホテルサッポロ』(2027年春開業予定)が入ります」

 中心部のあちらこちらで見られる建設ラッシュ。なぜ、札幌で起きているのでしょうか?

帝国データバンク札幌支店 情報部 渡辺雄大部長
「まだ“未開の地”というか、北海道は、外資系にとってみると。それなりの富裕層が、いま、すごく外国の方が来ているニセコと、札幌に新幹線が通れば、行き来しやすいので、ニセコ泊まってていも、夜だけ札幌に行こうかとか、簡単に移動ができるようになるので、それも狙いがあると思いますね」

「北海道は観光が強みではありますので、人が集まるところで、色々とモノが動いたり購買があるので、北海道経済の全体を高める活力剤みたいなホテルになる」

堀内大輝アナウンサー)
現在、札幌中心部で主に建設中の、高級ブランドのホテルは、次の通りです(カッコ内は開業予定時期)。

①『サッポロホテル・バイ・グランベル』(来年4月)
②「マリオット・インターナショナル」ブランド(2028年度)
③『ハイアット・セントリック 札幌』(2026年)
④『パークハイアット 札幌』(2029年)
⑤『トランク(ホテル)サッポロ』(2027年春)
⑥『コートヤード・バイ・マリオット』(今年7月開業)
⑦『インター・コンチネンタル札幌』(来年10月)

堀啓知キャスター)
気がつくと富裕層を狙い、外資系を中心に高級ホテルが、札幌中心部に次々と建っています。

北海道新幹線が札幌駅まで延伸されて開業すると、倶知安駅と札幌駅間が、30分前後でつながることになります。

そうすると、富裕層の皆さんが「昼はニセコでスキー、夜は札幌で美食」なんてことも可能になります。

それだけに、仮に新幹線の開業が数年単位で遅れる場合は、観光都市のミライも、大きく左右することになるということで、今後の動きに注目です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。