山梨県の富士山登山鉄道構想に反対する団体と長崎幸太郎知事が初めて意見交換し、「訪れる人のコントロールが必要」という認識は一致しましたが、その手段についての議論は最後まで平行線をたどりました。

富士山登山鉄道構想 提供:山梨県

富士山登山鉄道構想は富士スバルラインにLRTという次世代型の路面電車を整備しようというもので、構想に反対する3つの団体と長崎知事が13日、初めて意見交換しました。

富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚代表

富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚代表:
「富士山をもうこれ以上、傷つけないでいただきたいというのが根幹」

富士山登山鉄道建設反対県民会議 飯島徳男代表

富士山登山鉄道建設反対県民会議 飯島徳男代表:
「今県が試算している金額ではとてもできません」

反対派は変電所などの設置による環境破壊や県民負担が生じる恐れ、それに技術的な問題などを指摘し、知事が逆質問する場面もありました。

山梨県 長崎幸太郎知事:
「EVバスなら解決できるというご意見ですが、例えばEVに限るのか。燃料電池水素バスあるが、これはどうなんでしょうか」

県と反対派団体は富士山を訪れる人の数のコントロールが必要という認識は一致しましたが、その手段を電気バスなどで可能とする団体側と登山鉄道が最適とする県で、最後まで平行線をたどりました。

富士山登山鉄道に反対する会 上文司厚代表:
「知事とのやり取りは一定の成果はあったと思います。(反対の)考えは変わりません」
長崎幸太郎知事:
「来訪者コントロールが必要というのはコンセンサス(合意)だった。今回のような会を2回、3回と必要に応じて積み重ねていきたいと思います」

この意見交換会は当初、1団体の発言が3分とされていましたが事実上、無制限となり、2時間にわたって行われました。

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