今年3月、出産したばかりの赤ちゃんの遺体を千葉県の海岸付近の崖から投げ捨てたとして死体遺棄の罪に問われている女の裁判の第2回公判がきょう、行われました。
裁判の中で女は、当時自身に暴力をふるっていた男について「報復が怖い」と話しました。
死体遺棄の罪に問われているのは上田彩乃(うえだ・あやの)被告(38)です。
起訴状などによりますと上田被告は今年3月、生んだばかりの赤ちゃんの遺体を
千葉県銚子市の海岸付近の崖から投げ捨て遺棄した罪に問われています。
今回の事件をめぐっては上田被告に赤ちゃんの遺体を遺棄するよう指示したり、暴行を加えたりしていたとして、碓井康哲(うすい・やすのり)被告が裁判を受けています。
弁護側は、上田被告は当時も碓井被告から暴力的支配を受けていて、精神耗弱状態にあり責任能力はないとしています。
一方で検察側は責任能力はあるとしています。
きょうの裁判では、上田被告の当時の精神状態について診断した医師の意見書に関連し、検察側、弁護側双方が上田被告に質問しました。
藤井響樹アナウンサー「被告人質問で上田被告は医師に対して事件や自身の病気についてどのように説明されたかを問われると、時折考えこみながら答えていました」
上田被告は碓井被告とのスマートフォンでのやり取りや過去に自身が自閉症スペクトラムと診断されたことなどを伝えていたということです。
藤井響樹アナウンサー「裁判長から今後どのような生活を送っていきたいか問われると、上田被告は『碓井の報復が怖い。安心して暮らしていきたい』と前を見てはっきりとした声で答えていました」
当時の上田被告の責任能力についてがひとつの争点となっていて裁判所の判断が注目されます。
次回裁判は来年1月28日に開かれます。
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