女性僧侶が「寺の住職から14年にわたり性暴力を受けた」と訴えている問題で、天台宗が加害者側とされる2人が懲戒に当たるかどうか、宗内の機関に審査するよう求めました。

四国に住む50代の尼僧・叡敦さんは今年1月、約14年間にわたり天台宗の寺の住職(60代)から日常的に性的暴行などを受けていたと訴え、住職と住職を紹介した親戚の大僧正(80代)の僧籍の取り下げを天台宗に求めていました。

これを受け、天台宗はこれまで、叡敦さんや加害者側の住職らに対する聞き取り調査や、被害があったとされる寺の現地調査などを行ってきましたが、11月11日付で加害者側の住職と大僧正の2人について、懲戒審理が相当だと判断したと明らかにしました。

天台宗は、宗内の重大な懲戒事犯や宗派の秩序保持について調査・審判する機関である審理局に審理請求を行ったということで、2人の懲戒について今後判断されるものとみられます。

叡敦さんはMBSの取材に対し、「駄目だ(僧籍の取り下げは無理だ)と思っていたので、二人とも審理請求されたと聞き、なんとかスタートラインにつけてよかったと安堵しました。しかし、審理はこれからですので、私もまだまだ頑張らなければならないと身が引き締まります」とコメントしています。

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