11月11日、自身の“スキャンダル”が報道された国民民主党・玉木雄一郎代表。そもそも玉木代表とはどんな人なのか?そして、今回のスキャンダルは政治に影響を及ぼすのでしょうか。
衆院選後、初めての登院となった11月11日。ひときわ目立っていたのが、青とオレンジのテーマカラーのアイテムを身に着けていた国民民主党の議員たちです。
その新人議員らを歓迎した玉木雄一郎代表。議席数をこれまでの4倍となる28議席にまで増やした立役者です。
玉木代表といえば、「ネットどぶ板」と称し、SNSのショート動画を駆使した選挙戦を展開。若者層を取り込んで躍進につなげました。特に支持されたのが、「103万円の壁」の引き上げ案です。
(国民民主党 玉木雄一郎代表 10月29日)「せっかく最低賃金が上がっても103万円で抑えないといけないから、『10月で働けなくなって、11月12月シフト入れません』と。全然豊かになれないので、これを上げてもっと働けるようにもっと稼げるようにしたいですね」
103万円の壁とは、所得税がかかるようになる基準の年収のこと。玉木代表は衆院選で、これを178万円に引き上げ、「手取りを増やす」政策を実現すると主張。過半数割れとなった自民党は、国民民主党に協力を得るため、103万円の壁を見直す方向で議論を進めています。
そんな玉木代表。どんな人なのでしょうか。香川県の生まれで、東京大学法学部出身。陸上部では十種競技に打ち込み、卒業後、大蔵省に入省しました。入省中にはハーバード大学にも留学した超エリートです。
留学後は外務省や内閣府など多くの省庁に出向しました。その後、衆院選で香川2区から民主党の公認候補として出馬。2009年に初当選しました。初登院の日には、午前3時に到着しました。
しかし11月11日、一部週刊誌が不倫疑惑を報道。
(玉木雄一郎代表)「家族のみならず、期待を寄せていただいた全国の多くの皆さんに心からおわびを申し上げます」
玉木代表は「おおむね事実だ」と認めたうえで、時折、声を詰まらせながら謝罪しました。
ジャーナリストの武田一顕さんは「103万円の壁が178万円まで引き上げられない可能性」を指摘したうえで、スキャンダルの影響を次のように話します。
(ジャーナリスト 武田一顕さん)「いくらで決着がついたとしても、玉木さんは間違いなく『自民党と妥協した』と言われるんです。(スキャンダルの続報が)『何かあるんじゃないか』というストレスや強迫観念に今後しばらくはずっとかられていくことになるので、(交渉で)思い切ったことが言えなくなる」
影響は避けられないのか。12日、国民民主党のナンバー2である榛葉賀津也幹事長がMBSの単独インタビューに応じました。「趣味は玉木雄一郎」と公言する玉木代表の右腕です。
(国民民主党 榛葉賀津也幹事長)「(Q今回スキャンダルについてどう思っている?)これはとんでもないことです。まだみそぎは済んでいないと思っています。このあとも(玉木代表と)ゆっくり話したいと思いますが、どうケジメをつけていくのか」
有権者と約束した103万円の壁の引き上げについては…
(榛葉賀津也幹事長)「(交渉には)響きません。スキャンダルの問題は税制改正や税制交渉、予算折衝には関係ないからです」
「手取りを増やす」政策はいったいどうなるのでしょうか。
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