青森県内で最も古い青森市のタクシー会社「珍田タクシー」が11月8日付で青森地裁から破産開始決定を受けました。コロナ禍のあおりと、その後の人件費の高騰などが経営を圧迫したということです。

青森市の珍田タクシー本社には11日、16台の車両が残され、ひっそりとしていました。

東京商工リサーチによりますと11月7日で事業を停止し、8日付で青森地裁から破産開始決定を受けました。負債総額は2億円台と見られています。

「珍田タクシー」は、前身の「堤タクシー」から事業を引き継ぎ、1952年に開業した県内で最も古いタクシー会社です。1957年に県内で初めて電話注文による無線配車を始めたほか、2005年にはGPS配車無線を導入するなどし、最盛期には6億円を超える売上高を計上していました。

しかし、新型コロナの影響で売り上げが激減。コロナ禍明けは、燃料費や人件費の高騰、さらにドライバー不足などが経営を圧迫し赤字が続いていました。

一方、青森市の別の事業所「一番・リンクタクシー」では11日、車両を配車するための引き取り作業が行われていました。

ドライバーの高齢化と人手不足で事業継続が困難とし、10月末に東北運輸局に事業の廃止を届け出たということです。

青森市では、祭り期間や雪の時期にタクシー不足があるため、今後、需給バランスに影響が出ることも予想されます。

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