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 トランプ政権の要職には、かつて日本とも貿易交渉を行い、「通商交渉の鬼」という異名を持つロバート・ライトハイザー氏(77)の起用が取りざたされています。石破茂総理大臣(67)はトランプ政権とどう向き合っていくのでしょうか。

■石破総理 トランプ氏と電話「非常にフレンドリー」

ウクライナ ゼレンスキー大統領(46) この記事の写真

 紛争中の国のトップも…。

ウクライナ ゼレンスキー大統領(46)
「緊密な対話を維持し、協力を進めることで合意した」 イスラエル ネタニヤフ首相(75) イスラエル ネタニヤフ首相(75)
「イスラエルの安全保障のために協力することで合意した」

 大国のリーダーも…。

インド モディ首相(74)とトランプ氏 インド モディ首相(74)
「防衛やエネルギー、宇宙などの分野で関係を強化するため、緊密に協力することを楽しみにしている」 トランプ氏と中国 習近平国家主席(71) 中国 習近平国家主席(71)
「米中が協力することで双方とも利益を得る一方、争えば双方が傷つく」

 大統領選で勝利したばかりのトランプ氏と相次いで電話会談。石破総理も前日からの調整が実り、7日に5分間の電話会談にこぎつけました。

石破茂総理大臣(67) 石破総理
「ひと言で言えば、非常にフレンドリーな感じがしました。これから先、言葉を飾ったり繕ったりするのではなくて、本音で話ができるような方だというような印象を持った」

 1対1での取り引きを好むトランプ氏ですが…。

石破総理
「(Q.在日米軍の経費や防衛費の増額を求める可能性があるが?)本日の電話会談ではもちろん、そういうことまで話はいたしておりません」

 石破総理はこれまで、在日米軍に特別な権利を与える日米地位協定の改定に意欲を見せていました。

「これが主権国家なのかと思った」 石破氏(9月)
「(沖縄県内には)基地のご負担があります。私は(日米)地位協定、これの見直しに着手致します。これがどれほど難しいことかは承知を致しております。防衛庁長官の時に(沖縄)国際大学にヘリが墜落した。沖縄県警は入ることもできなかった。すべての機体の残骸は米軍が回収していった。これが主権国家なのかと思った」

 今後、トランプ氏と交渉することはできるのでしょうか。

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■トランプ氏との相性は? 「取引」どうなる

■トランプ氏との相性は? 「取引」どうなる

「ケミストリー(相性)が関わってくる可能性がある」 早稲田大学 中林美恵子教授
「普通は個人的な好みはそれほど大事にしないで、国益を考えるものですけど。トランプ氏の場合は、かなりケミストリー(相性)が関わってくる可能性がある。それから、やっぱり強いリーダーでなければいけない。トランプ氏の場合、そういう人が好きですから。石破氏がどこで何を強いものとして持っているのかというのをアピールできると、プラスになると思います」

 4月にはトランプ氏が当選した場合に備えて自民党の麻生太郎氏がニューヨークのトランプタワーを訪ねていました。この効果についてはこう指摘します。

「心証はいい」 中林教授
「トランプさんが当選するかどうか分からない時点で、安倍政権を支えた人という意味でも心証はいいのではないでしょうか。外務省も防衛省もトランプ氏になった時がリスク高いので、準備はしています。麻生さんが自分で連絡したのではなく、事前に整えていた(外務省らの)布陣が水面下で動いた」

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■マスク氏要職? 「通商交渉の鬼」起用報道も

■マスク氏要職? 「通商交渉の鬼」起用報道も

イーロン・マスク氏(53)

 日本政府が対峙する、ホワイトハウスの顔ぶれについても現地で報道され始めています。

 注目は、Xのオーナーなどで知られ、トランプ氏に183億円以上の巨額な支援をしたイーロン・マスク氏(53)です。

トランプ氏(9月 大統領選の講演で)
「政府の財政・業務監査を担い、構造改革を進言する『効率化委員会』のトップに就かせる」 ウィリアム・ハガティ氏(65)

 そして、2018年に都内の小学校の運動会で玉転がしをしていた男性が、前の駐日大使のウィリアム・ハガティ氏(65)です。

 外交官になる前にもコンサルタントとして3年間、日本での駐在経験があり、CNNによると、外交の要である国務長官を任される可能性があります。

「通商交渉の鬼」ライトハイザー氏

 さらに“鬼”と呼ばれた剛腕の要職起用も取りざたされています。「通商交渉の鬼」ライトハイザー氏は、前のトランプ政権で貿易交渉のトップを務めていました。

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■石破外交どうする 専門家「チームで対峙すべき」

■石破外交どうする 専門家「チームで対峙すべき」

「タフネゴシエーター」と言わしめた茂木経済再生担当大臣

 2019年、トランプ大統領に「タフネゴシエーター」と言わしめた茂木経済再生担当大臣と行ったアメリカの対日貿易赤字についての協議は3カ月に及びました。

 安倍晋三元総理は、トランプ氏と2人でコースを回るなどゴルフ外交を展開しましたが、石破総理はやらなさそうです。

総理だけでなくチームで

 専門家は、予測不能な次のトランプ政権とは、総理だけではなくチームで対峙すべきと話します。

中林教授
「麻生さんが石破さんに協力してくれるかどうかがよく分かりません。茂木さんは英語がものすごく達者だし、ハッキリものも言えるし、ゴルフも得意だそう。その辺を使うとか、一つのアイディアかもしれない」

 石破総理は再来週、ブラジルで行われるG20サミットの後、アメリカに立ち寄りトランプ氏との会談を模索しています。

(「グッド!モーニング」2024年11月8日放送分より)

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