米グーグルの本社=米西部マウンテンビューで2023年11月18日、大久保渉撮影

 米検索大手グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は6日、大統領選で勝利したトランプ前大統領に祝意を表明し、技術開発で新政権に協力する考えを示した。「GAFAM(グーグル、アップル、メタ=旧フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)」と呼ばれる米IT大手のトップが、相次いで祝意を表明した。

 ピチャイ氏はX(ツイッター)に「勝利おめでとう。我々は技術革新の黄金期にいる。全ての人々にその恩恵を与えられるように、政権に協力すると約束する」と投稿した。

 トランプ氏は選挙期間中、「自身の悪いニュースばかりを表示している」として、大統領に返り咲けばグーグルの訴追を求める考えを示した。ただ、その後、マクドナルドでアルバイトをしたパフォーマンスについて「ピチャイ氏から電話で『こんなの見たことがない』と言われた」と発言するなど、関係改善を示唆していた。

 アップルのティム・クックCEOはXで「米国が今後の技術革新をリードするよう政権に協力する」と述べた。他の3社のトップも同様に祝意と政権への協力を投稿した。

 一方、生成人工知能(AI)のチャットGPTを手掛けるオープンAIのサム・アルトマンCEOは「米国が民主主義の価値観を持ってAI開発でリードし続けるのは、決定的に重要なことだ」と投稿した。GAFAMトップとは異なり、選挙戦で争点となった「民主主義」の文言を盛り込み、トランプ氏をけん制した。【ワシントン大久保渉】

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