米大統領選は4日、選挙戦の最終日を迎えた。民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)と共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)は最も重視される東部ペンシルベニア州を中心に選挙集会で支持を訴えた。5日に投票日を迎え、投票締め切り後に開票が始まる。世論調査では土壇場まで大接戦が続いており、当落が判明するのは6日以降になるとみられる。
ハリス氏は4日、ペンシルベニア州内の計5カ所を遊説。アレンタウンでの演説では「我々の時代で最も重大な選挙戦もあと1日だ。流れはこちらにある」と訴えた。これまでは「挑戦者」を強調して引き締めを図ってきたが、「新たな世代の指導者を迎える時だ。私はその指導者になる準備ができている」と強気の姿勢を見せた。
トランプ氏は4日、ペンシルベニア州レディングでの演説で「ペンシルベニアで勝てば、全体でも勝てる」と同州の重要性を強調。「明日投票してほしい。私が、インフレ(物価高)や(不法移民の)犯罪者が米国に入ってくるのを終わらせる」と主張した。4日はほかに、南部ノースカロライナ州と中西部ミシガン州を精力的に回る。
大統領選は人口などに応じて全米50州と首都ワシントンに割りあてられた計538人の選挙人の獲得数を競う。選挙分析機関「クック・ポリティカル・リポート」によると、ハリス氏は226人、トランプ氏は219人の獲得が有力視され、激戦7州の93人の争奪戦が勝負を分ける。
ペンシルベニア州は激戦州で最も多い19人の選挙人が配分され、同州を制した方が当選ライン(270人)に大きく近づくが、世論調査ではほぼ互角で、どちらが勝つかは最後まで読めない展開になっている。【レディング秋山信一】
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