握手する秋葉剛男国家安全保障局長(左)と中国の王毅外相=北京市で2024年11月4日(国家安全保障局提供)

 秋葉剛男国家安全保障局長は4日、北京で中国外交トップの王毅・共産党政治局員兼外相と会談した。両者は「戦略的互恵関係を推進し、建設的かつ安定的な関係を構築するという方向性を共有している」ことを確認。今月に南米で開催される国際会議に合わせた日中首脳会談の実現に向けて協議したとみられる。

 会談後、秋葉氏が報道陣の取材に応じて明らかにした。会談は昼食を挟んで4時間半行われた。

 会談では「あらゆるレベルの重層的な対話の継続」で一致。15~16日にペルーでアジア太平洋経済協力会議(APEC)、18~19日にはブラジルで主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開催されるため、そのタイミングでの首脳会談の開催について調整した模様だ。

 ウクライナ侵攻を続けるロシアに北朝鮮が部隊を派遣したことなど、朝鮮半島情勢についても意見を交わしたという。

 秋葉氏はまた、9月に中国南部・広東省深圳市で日本人学校の男子児童が刺殺された事件などを受け、邦人の安全確保を改めて要求。東京電力福島第1原発の処理水放出を受けた日本産水産物の輸入停止についても、輸入再開に向けた具体的な道筋を早期に検討するよう要請した。【北京・岡崎英遠】

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