中国・北京を訪問している経済同友会の新浪剛史代表幹事は4日、中国の韓正国家副主席と会談し、ビザ免除措置の再開など、日中の間で往来しやすい環境を作るよう要望しました。
会談の冒頭、韓正副主席は「中日関係はまさに未来を切り開いていく肝心な時期にあるが、経済同友会には中日経済交流の懸け橋の役割を発揮することを期待する」と述べました。
これに対し、新浪代表幹事は「日中の関係は大変深いものがあり、切っても切れない関係だ」と応じたうえで、「より深く、友好関係、交流を深めるべく邁進したい」と述べました。
会談で、日本側からはビザ免除措置の再開を申し入れたということです。会談後、新浪代表幹事は次のように述べ、ビジネスマンが往来しやすい環境づくりを要望したことを明らかにしました。
経済同友会 新浪剛史 代表幹事
「きょう私、iPhoneを持っていません。そしてアップルウォッチも日本から持ってきておりません。中国で何がいけないことで、何がまずいことなのかよくわからない、そういう環境にある。そういうことが日本で言われて、なかなか重い腰が上げられない、そして中国になかなか来られない、こういう状況がありますと」
中国では去年3月にアステラス製薬の日本人社員が反スパイ法の疑いで拘束・起訴されているほか、今年7月から中国当局が携帯電話やパソコンの中身を検査することができる新しい規定が施行されています。
このため、スパイ扱いされることをおそれ、中国への出張を躊躇するケースが相次いでいることから、新浪氏はこうしたことを念頭に「クリアでわかりやすい、私たちが来やすい環境を作ってほしい」と要望したものです。
訪中団には新浪氏をはじめ、26人が参加、同友会としての訪中は2016年以来、8年ぶりということです。
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