米大統領選(5日投開票)は、民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領の大接戦が続くが、インターネット上の賭博サイトでは、先行していたトランプ氏を最終盤でハリス氏が追い上げる展開となっている。選挙結果に関する賭けが投票行動をゆがめるとの懸念は根強いが、ギャンブラーたちも激戦の行方に気をもんでいる。
「予測市場」と呼ばれるタイプの賭博サイト「カルシ」では、大統領選の勝者予測に1日午後時点で1億4400万ドル(約220億円)が投じられた。そのうち、56%がトランプ氏勝利、44%がハリス氏勝利を予測する。10月29日にはトランプ氏の勝利予想の割合が65%まで上昇していたが、トランプ氏や選挙集会参加者の「失言」もあって、差は縮まった。
米国では従来、国民が米国の選挙結果に賭けることは規制されていた。しかし、カルシの訴えを受けて、連邦控訴裁(高裁)が10月に「選挙結果予測」を容認する判断を示した。司法闘争は続いているが、今回の大統領選では暫定的に「賭け」が認められた。
一方、米国内のユーザーの利用を禁止している予測市場「ポリマーケット」は、1日午後時点で約6割がトランプ氏、約4割がハリス氏の勝利を予測している。NBCニュースによると、既に20億ドル(約3060億円)以上が賭けられた。米ブルームバーグ通信によると、フランス人ユーザーがトランプ氏の勝利に約4500万ドル(約69億円)を賭けた例もあるという。【ワシントン秋山信一】
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