中国とインドの間で軍事衝突がたびたび起きていた国境の係争地の一部から、双方の部隊の撤退が完了しました。両軍は、インドの祭日に合わせた菓子の交換も行うなど融和ムードを演出していて、今後の関係改善が焦点となります。

中国とインドの国境が定まっていない係争地をめぐっては、領有権をめぐる対立が続いていて、2020年には双方の軍に死傷者が出る衝突が起きていました。

インドメディアは、両国の部隊が30日までに北部ラダック地方の一部からの撤退を完了させたと報じました。また、インドの祭日に合わせ、両軍が31日に菓子の交換を行ったとして、「新たな雪解けだ」と報じています。

緊張緩和に向けた協議などを重ねていた両国は今月、係争地のパトロールに関する取り決めに合意したほか、5年ぶりに行われた中国の習近平国家主席とインドのモディ首相の首脳会談で、関係修復を目指す方針で一致していました。

今回の撤退によって本格的な関係改善につながるのかが焦点となりますが、インドのジャイシャンカル外相は「互いの信頼を取り戻すにはまだ時間がかかるだろう」と慎重な姿勢もみせています。

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