イランの最高指導者ハメネイ師は27日、イスラエル軍による26日未明の対イラン攻撃について「軽視すべきでも過大評価すべきでもない」と語った。「イランの力を示す最善の方法は政府当局者たちが決める」とも述べたが、報復するかは明言せず、慎重姿勢を示唆した。地元メディアが伝えた。
今回の攻撃に関するハメネイ師の発言が報じられたのは初めて。イランは4月中旬と10月初めにイスラエルへの攻撃を実施したが、これらの際はハメネイ師が予告していた。
26日の攻撃では少なくとも兵士4人が死亡したが、イラン当局は「被害は限定的だった」と発表している。イランが更なる報復に踏み切れば紛争が拡大するのは確実で、指導部は今後の対応を慎重に検討しているとみられる。
一方、イラン強硬派の有力者であるガリバフ国会議長は、イスラエルが今回の攻撃で軍事目標を達成しなかったと主張し、「イランの抑止力を証明した」と述べた。自衛権を認める国連憲章の範囲内で「イランは自国を守る権利を持つ」とも語り、「この攻撃への対応は必ず行う」と訴えた。【カイロ金子淳】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。