米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領が25日に南部テキサス州ヒューストンで開いた集会に、人気歌手のビヨンセさんが初めて参加した。歌は披露しなかったが、演説で人工妊娠中絶の権利の重要性などを強調し、ハリス氏への支持を正式に表明。共和党のトランプ前大統領との大接戦が伝えられる中、ハリス氏の陣営は女性有権者へのアピールを強化している。
ビヨンセさんは、同じく人気グループ「デスティニーズ・チャイルド」のメンバーだったケリー・ローランドさんと登壇。「母としてここにいる」と強調し、「新しい歌を歌う時が来た。あなた方を必要としている」などとハリス氏への支持を呼びかけた。ハリス氏も「他の州から(配信を)見ている人へ」として、トランプ氏が復権すれば、全米で中絶の権利が危うくなると主張した。
テキサス州は共和党が優勢で激戦州ではないが、厳しい人工妊娠中絶の規制法があり、ハリス氏の陣営は激戦州を含む全米へのアピール効果を狙った。ヒューストンはビヨンセさんの出身地でもある。
ビヨンセさんは自身の曲「フリーダム」をハリス氏の陣営がテーマソングとして使用するのを許可している。8月の民主党の全国大会で「サプライズゲスト」として期待されたが、この時は登場しなかった。
選挙戦が大詰めを迎える中、ハリス氏の勢いには陰りが見えると指摘されており、連日著名人が集会に登場し、支持拡大に向けて攻勢をかけている。【ワシントン松井聡】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。