米共和党のトランプ前大統領=米東部ペンシルベニア州で2024年10月5日、松井聡撮影

 11月の米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領の陣営は22日、英労働党のスタッフ約100人が激戦州で民主党候補のハリス副大統領陣営を支援する計画について、連邦選挙委員会(FEC)に「外国による選挙干渉だ」と苦情を申し立てた。18世紀の英国からの独立戦争を例に挙げて「英労働党とハリス陣営は、米国が英国からの政治的独立を勝ち取ったというメッセージを忘れたようだ」と皮肉った。

 FECによると、選挙では外国人から寄付を受けたり、外国人が選挙運動に関する意思決定に参加したりすることは禁止されている。トランプ陣営は、労働党の支援は合法的な無報酬のボランティアではなく、違法な「組織的支援」にあたると指摘。ハリス陣営に助言していることも問題視し「反米的な選挙干渉だ」と批判した。

 今回の大統領選で、米情報当局はイランやロシアが干渉していると指摘。中国も同時に実施される議会選などに影響力を行使しようとしているとの見方を示している。【ワシントン秋山信一】

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