性的人身売買などの罪で起訴された米人気ラッパーで音楽プロデューサーのショーン・コムズ被告(54)に対し、新たに7人が20日、強姦(ごうかん)などの被害を訴えて、民事訴訟を起こした。原告代理人がフェイスブック上で発表した。氏名は公表されていないが、複数の著名人がコムズ被告に加担した疑いも浮上している。
訴えたのは男性4人、女性3人。米ABCニュースによると、このうち2000年7月に被害を受けたと訴える女性は当時13歳だった。参加したパーティーで薬物またはアルコールが混入していた飲料を勧められ、コムズ被告と女性著名人が見ている前で男性著名人にレイプされたと主張している。その後、コムズ被告にもレイプされたという。
また22年に当時17歳だった男性も、コムズ被告が主催したパーティーで飲料を口にするとめまいなどがして、コムズ被告に性器を触られたと訴えている。
この両被害は音楽業界に関心があったといい、コムズ被告が自身の影響力を利用した可能性がある。原告代理人は、コムズ被告からの被害を訴える男女150人以上の代理人を務めている。
「ディディ」「パフ・ダディ」などの愛称で知られるコムズ被告は先月、東部ニューヨークの連邦地裁に起訴された。検察は起訴状で、コムズ被告は08年ごろから自身が作り上げた「犯罪集団」を通じて、性的人身売買や強制労働、誘拐、放火、贈賄、捜査妨害に関与したと指摘している。コムズ被告は起訴内容を否認している。
コムズ被告に対しては、今月中旬にも男女6人が性暴力を受けたとして訴訟を起こすなど、次々とスキャンダルが浮上している。【ニューヨーク中村聡也】
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