頼清徳政権に圧力をかける狙いです。中国軍が台湾をぐるりと包囲する形で突然、軍事演習を行いました。
■大規模な軍事演習は今年2回目
中国軍の空母 この記事の写真薄明かりの中を進むのは、中国軍の空母。甲板から艦載機が飛び立っていきます。
ロケット軍も参加14日早朝に突如始まった、中国軍の大規模な軍事演習には、陸軍・海軍・空軍のほか、核ミサイル部隊を管轄するロケット軍も参加しました。
意味は「いつでも戦えるよう備えを怠らない」中国軍が公開した映像の最後には「枕戈待旦(ちんかたいたん)」の文字。「いつでも戦えるよう備えを怠らない」という意味です。
中国国営メディアには軍事の専門家が登場し、こう述べました。
中国の軍事専門家(CCTVから)「今回の演習は時間帯や気象条件に左右されない全天候型だ。実戦的な色合いが濃い」 台湾 頼清徳総統
台湾周辺海域での大規模な軍事演習は今年2回目。台湾独立派の頼清徳氏が総統に就任した直後の今年5月にも、軍事演習を実施しています。
中国軍が公表した演習区域中国軍が公表した演習区域を見ると、台湾本島を取り囲むように6つのエリアが設定されていました。過去に演習を実施したエリアを重ね合わせると、台湾本島をほぼ包囲する形となっています。
中国人民解放軍 東部戦区「これは台湾独立勢力に対する強い警告であり、正当で必要な行動である」
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■モンスター船も…経済封鎖を想定か■モンスター船も…経済封鎖を想定か
台北や高雄、花蓮など6つの場所が明示この図には、他にも注目すべき点があります。行政の中心である台北のほか、高雄や花蓮など6つの場所が明示されているのです。
「経済封鎖」か台湾経済に欠かせない港を備える、それらの地域。中国軍が港を制圧して物資の輸送を遮断すれば、住民の生活への影響は計り知れません。
演習には台湾の主要な港や地域の制圧を想定した訓練が含まれていて、台湾の「経済封鎖」も想定していた可能性があります。
さらに、演習にはもう一つ見逃せない点がありました。
乗組員「あなた方は私たちの海域に入っている。すぐにここから離れなさい」 「第2の海軍」とも言われる中国海警局の船
台湾側が公開した映像で、監視しているのは「第2の海軍」とも言われる中国海警局の船です。今回の演習では、台湾本島をぐるりと一周しました。
「モンスター船」世界最大級の巡視船ここには「モンスター船」とも呼ばれる、世界最大級の巡視船「2901」も参加。いざとなれば海上封鎖を行える能力を誇示しました。
頼清徳総統(SNSから)「引き続き民主と自由の憲法体制を守り、民主的な台湾を守り、安全を守る」 台湾国防部、125機を確認
演習は14日のうちに終了し、台湾国防部は軍艦などに加え、戦闘機や無人機など125機を確認したと明らかにしました。
台湾周辺を飛行する中国の軍用機としては、一日当たりで過去最多だということです。
(「グッド!モーニング」2024年10月15日放送分より)
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