演説するオバマ米大統領(右)と安倍晋三首相(肩書はいずれも当時)。奥は原爆ドーム=広島市中区の平和記念公園で2016年5月27日午後5時49分(代表撮影)

 米国のオバマ元大統領は14日、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が今年のノーベル平和賞に選ばれたことについて、X(ツイッター)に祝意を示す声明を投稿した。被団協について「個人的な悲劇から力強い運動を築き上げた」などと称賛した。

 声明では、現状について「核兵器の脅威が増大し、その使用を脅迫に使うことへのタブーが弱まりつつある」と指摘。被団協の活動について「核兵器が恐ろしい人的被害をもたらし、核兵器のない世界を追求することが、我々がより安全で安心できる世界を子どもたちに残すために不可欠なものであることを気付かせてくれる」とたたえた。

 オバマ氏は大統領に就任した直後の2009年4月、訪問先のチェコの首都プラハで「核兵器のない世界を目指す」と演説し、09年12月にノーベル平和賞を受賞した。

 任期終盤の16年5月には現職の米大統領としては初めて被爆地・広島を訪問。「私の国のように核を保有している国々は、恐怖の論理から逃れ、核兵器なき世界を追求する勇気を持たなければならない」などと演説した。しかし、米露の対立は激しく、軍縮交渉などを進めることはできなかった。【ワシントン西田進一郎】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。