金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長=平昌で2018年2月、AP

 北朝鮮が首都平壌への「領空侵犯」があったと主張する無人機を巡り、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キムヨジョン)党副部長は14日、「無人機事件の主犯が韓国軍のごみであることを明確に知っている」との談話を発表した。

 北朝鮮は、3~10日にかけて韓国からの無人機が平壌中心部に飛来し、体制を批判するビラを散布したと主張。だが、韓国軍は「事実関係を確認できない」としており、これに北朝鮮が連日激しく反発している。

北朝鮮が韓国から飛来した無人機(円の中の物体)だと主張する写真。朝鮮中央通信が11日に配信した=朝鮮中央通信・朝鮮通信

 金与正氏は3日連続となる14日の談話で、「米国が飼い慣らした犬(の無人機)が侵犯したとすれば、駄犬を育てた主人が責任を負わなければならない」と米国も批判した。

 無人機を巡る応酬で、北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は12日、軍事衝突に備えて南北の軍事境界線付近にいる部隊に「完全射撃準備態勢」を整えるよう命令。韓国国防省は「北朝鮮が韓国国民の安全に危害を与えたら(報復で)北朝鮮の政権は終わる」とけん制していた。【ソウル日下部元美】

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