台湾の頼清徳総統が演説で「中国には台湾を代表する権利はない」と中国を牽制(けんせい)しました。一方、中国は台湾上空を通過するロケットを発射、中台関係の緊張が高まっています。
■頼総統「台湾は中国に隷属しない」
双十節 この記事の写真孫文らが行った辛亥(しんがい)革命を記念し、台湾で「建国記念日」と位置づけられる「双十節」。
妻と共に式典に参加した台湾の頼総統は中国との関係について、こう言い切りました。
頼清徳総統 頼総統「台湾は中国に隷属(れいぞく)するものではない。総統としての私の使命は、台湾の存続と発展を確かなものにし、団結させることです」 「台湾の方が長い歴史がある」
今年5月の就任演説で「中国の脅威から台湾を守る」と宣言し、中国への牽制を続ける頼総統。5日にも「中華人民共和国よりも、台湾の方が長い歴史がある」と演説していました。
5日の発言 頼総統(5日の発言)「中華人民共和国(中国)は、中華民国(台湾)の人々の祖国には絶対なりえない」 台湾で独自開発した新型小銃
9日には台湾で独自開発した新型小銃を公開し、軍事力の増強も図っています。そんななか「一つの中国」を目指す中国が、双十節に台湾上空へロケットを発射すると通告しました。
10日に台湾で行われた「双十節」で、頼総統は「台湾は中国に隷属しない」と演説。これに中国政府は猛反発し、頼総統を痛烈に批判しました。
中国外務省 報道官 中国外務省 報道官「台湾独立に対する頑固な姿勢を示し、政治的な私利私欲を得るために台湾海峡の緊張を高めても構わないという邪悪な意図を再び露呈させました。何を言おうが、台湾海峡の両岸が“一つの中国”に属するという客観的事実を変えることはできず、最終的に統一されるという歴史の流れを止めることはできません」 台湾海峡で軍事演習
中国は頼総統が就任した時から「台湾独立派」として警戒し、台湾海峡で軍事演習を行い圧力を強めています。
また、台湾の国防部は「双十節」の式典に合わせて、中国側がロケットを発射する見通しだと発表。
中国・四川省から衛星ロケットを発射そして10日夜、中国は四川省から衛星ロケットを発射しました。台湾国防部によりますと、台湾の上空を通過しましたが、被害はないということです。
(「グッド!モーニング」2024年10月11日放送分より)
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