会談に臨む中国の習近平国家主席(右)とブリンケン米国務長官=北京の人民大会堂で2024年4月26日、ロイター

 ブリンケン米国務長官は26日、訪問先の中国で習近平国家主席らとの会談後に米CNNのインタビューに応じ、11月の米大統領選に関し、「中国が間違いなく干渉しようとしている証拠を目にしている」と述べた。2023年11月にバイデン大統領が習氏と会談した際にも大統領選に干渉しないよう求めていたといい、今回も中国側に懸念を伝えたとみられる。

 ブリンケン氏は「干渉を早急にやめてもらいたい。到底受け入れられるものではない」とし、「中国や他の国が、米国内に存在する社会の分断を利用することへの懸念がある」と説明した。CNNによると、23年のバイデン氏と習氏の会談では、習氏が干渉しないと約束していたという。

 中国の他国の選挙への干渉を巡っては、カナダの情報機関が、19年と21年に実施された同国の国政選挙に中国が介入したとの見方を示している。また米国のヘインズ国家情報長官は3月、中国が中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を利用して大統領選に干渉する可能性について、「排除できない」と述べていた。【ワシントン松井聡】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。