パレスチナ自治区ガザでイスラエルとハマスの戦闘が始まって、まもなく1年です。ガザで活動してきた日本人医師が講演し、高校生に自身の体験と思いを語りました。
ガザで活動した医師 安藤恒平さん
「何かが横を通過するときって、ドキッとするぐらい衝撃波を感じるわけ。ヒューって音はするんだけれど。僕はただそのとき頭の中で考えるわけね。音が聞こえたってことは、生きているって」
4日、さいたま市の高校で講演したのは、外科医の安藤恒平さんです。去年10月の戦闘開始以降、あわせて4回ガザに赴き、最近では南部ラファの赤十字野外病院で活動。先月、帰国しました。
講演を聞いた高校3年生からは、率直な質問が次々と飛び出しました。
高校3年生
「Q.どのような患者さんが病棟に来るんですか」
「Q.いろんな国の言語が集まりそうだから、(他国のスタッフと)英語で話すのかなと」
ガザで活動した医師 安藤恒平さん
「英語で話すけれど、意外とね、中学生ぐらいまでに習っている単語を組み合わせれば、大体いける」
生徒たちは真剣な表情で、安藤さんの体験談に耳を傾けていました。
高校3年生
「4回もこういう危険な地域に派遣されていると知って、とても驚きましたし、立派な仕事をされていて、とても感心しました」
「私たち若い世代が、もっと下の世代にも伝えていけるような環境になっていくといいと思います」
安藤さんは、病院の窓ガラスに穴が空いたり、天井が落ちたりしたといったガザ滞在中の体験談や、6歳の男の子が攻撃で家族を全員亡くし、言葉を発しなくなったエピソードなどを交え、現地の惨状を伝えました。
ガザで活動した医師 安藤恒平さん
「今回、話を聞いてもらったことで、現地の写真であったり現地の情報であったりを見聞きしたときに、少しでもより近くに感じとってもらえれば嬉しい」
高校生たちにはガザのことをこれからも考えていってほしいと話していました。
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