正体不明の覆面アーティスト「バンクシー」。
FNNでは、その作品を追跡取材していましたが、ついにバンクシーかもしれない写真にたどり着きました。
はたして本物のバンクシーなのでしょうか。
社会を風刺した作品などを壁に描くことで有名な正体不明のアーティスト「バンクシー」。
その作品は、オークションで30億円近い値が付くことも。
そのバンクシーが2024年8月、イギリス・ロンドンの様々な場所で、9日間連続して動物をテーマにした作品を発表しました。
作品出現から2カ月、これらの作品たちは今どうなっているのでしょうか、そして、今なお謎に包まれるバンクシーの正体の手がかりは何か残っていないのでしょうか。
バンクシーのその後を追跡しました。
記者が向かったのは、ロンドン中心部の繁華街に現れたサルの作品。
作品発表から2カ月がたった今もちゃんとありました。
この辺りは観光客も多く、写真を撮っている人もたくさんいます。
男性は「いたるところに落書きがある。この辺りの文化の大きな一部だから、バンクシーの作品は完璧にフィットしてるね」と話しました。
一方で、すでに作品が消えてしまった場所も少なくありません。
衛星アンテナに描かれたオオカミは公開直後に盗まれ、今もまだ戻ってきていません。
サイの作品でも、作品の一部である車が誰かによって持ち去られていました。
看板に描かれた猫の作品は、業者によって撤去されていたほか、ポリスボックスに描かれたピラニアの作品は、当初、器物損壊事件として扱われるとの話も出ましたが、ロンドン市警察は、公共性を考えて捜査を行わないことにしたと発表しています。
閑静な住宅街でも作品が残っていました。
フィッシュ・アンド・チップスの店の上に描かれていたのはペリカン。
バンクシーの作品のおかげで、店に来るお客も増えたといいます。
これまでにバンクシーとの接点はなかったのか聞いてみると、店員は「直接の接点はないけど、この店に来たことはあるらしいんだ。ここに来た時、フィッシュ・アンド・チップスを気に入ったから戻ってきて作品を描いてくれたんじゃないかな」と話しました。
性別や人数さえも分からないまま。
しかし取材班はこのあと、謎に包まれたバンクシーの正体に迫ることになります。
向かったのは、ヤギの作品。
プラスチックにカバーされていますが、横には監視カメラがついています。
建物で働く人に「ちょっとでいいから見せてくれませんか?」と聞いてみると、「残念ながら無理だ」と話し、監視カメラの映像は見せられないといいます。
さらに近所で聞き込みを続けると、近くに住むジャーナリストの男性が監視カメラの画像を持っているといいます。
見せてくれたのは、スマホに保存されていた写真。
近所に住むジャーナリスト:
工事現場の作業員みたいだろ。我々はこれがバンクシーではないかと思っている。(Q.2人のうちどっちですか?)マスクをしている右側の方だよ。
顔をマスクで隠している男性がバンクシーではないかというのです。
この写真は、イギリスの一部メディアでも公開され話題になりましたが、バンクシー側はコメントしておらず、今も真偽は不明なままです。
街の人は「バンクシーが誰かというのは分からない方がいいと思う。ヒーローには会うなという言い回しがあるんだけど、ファンタジーのままの方がいいよね」と話しました。
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