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<航空機やミサイルなど空からの攻撃を撃退するBUKミサイルシステムだが、1発も発射することなく砲撃によって破壊されてしまった>

ウクライナ軍は4月25日、ロシアの地対空ミサイルシステムBUK(ブーク)を破壊したとする映像を公開した。動画の中でミサイルの発射準備のため方向を調整して位置についたBUK-M1だったが、まさにミサイルを発射しようとするその時にウクライナ軍による砲撃を受けたと見られ、激しく炎を噴き上げて大爆発を起こしてしまう。

■【動画】ミサイル発射寸前、「空白の数秒」を狙ったウクライナ...露防空システムを大爆発させた「砲撃」動画を公開

ウクライナ特殊作戦軍(SOF)報道部はテレグラムのチャンネルで、ロシアのBUK-M1が「ミサイル発射の準備をしていた」ところを破壊したと明らかにした。SOFの第3連隊が、「(戦闘が)最も激しい地域の1つで」偵察活動中に発見したという。

SOFが公開したドローンによる空撮映像は、人気のない野原でBUKが攻撃を受け、激しい爆発が起きて煙が立ち上る瞬間を捉えたものとされる。

本誌はこの映像が撮影された日時や場所を独自に確認できておらず、ロシア国防省にコメントを求めている。

SOFは、「われわれのオペレーターが敵の標的の座標を国防軍のロケット砲部隊に送信した。BUK-M1はロケット弾を1発も発射する間もなく、即座に破壊された」と説明した。

ウクライナ国防省もこの映像をX(旧Twitter)で共有し、「ロシアのBUK-M1はミサイル発射の準備をしていたが、うまくいかなかった。ウクライナの砲兵隊がそれをさせなかった」と述べた。

ウクライナ軍は開戦以来BUKを標的にし破壊してきた

軍事専門サイト「アーミーテクノロジー」によれば、BUKは敵の航空機、ヘリコプター、巡航ミサイル、戦術弾道ミサイル、航空機ミサイル、誘導爆弾に対して、敵の激しい反撃や電波妨害の状況下で展開できるように設計されている。

同システムの改良版であるBUK-M2は、2008年からロシア軍が使用しており、最大24の標的を同時に攻撃することができる。また、3〜45キロ離れた場所から空中の標的を攻撃することが可能だ。

ウクライナ軍は、2022年2月にロシアによる侵攻で戦争が始まって以来、ロシアのBUKを複数破壊したと主張している。

SOFは1月、自軍が1週間でBUK3基を破壊したとする映像を公開した。

ウクライナ東部ドネツク地域付近で、「1週間のうちに敵の防空システム『BUK』3基が攻撃された」とSOF報道部は発表。ロシア軍は、探知・照準ステーション2基を備えた、BUK3基を失ったと述べた。

「SOFの第3特殊部隊連隊のオペレーターが、ロシアの標的に対する国防軍のミサイルと砲兵部隊の砲撃を探知し、調整した。火災損害の結果、ミサイルシステム1基が完全に破壊され、2基が使用不能となり、復旧不能となった」

同報道部は「敵の標的の追跡は続く」と述べている。

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