中国地方都市幹部の「我々の規律は日本人を殺すことだ」とのSNS投稿に批判の声が上がっています。
書き込まれたのは、中国の日本人学校に通う男子児童が、男に刃物で刺され死亡した事件について話すグループチャットです。

事件発生から25日で1週間、中国国内では波紋が広がり続けています。

亡くなった児童が通っていた日本人学校では、今週からオンラインでの授業を再開しましたが、通学の再開についてはめどが立っていません。

男の犯行動機はいまだ明らかにされておらず、現地の中国人からも「動機がなんだったのかとても気になります。彼の動機は事件全体に大きな影響を与える」と疑問の声が上がっています。

一方で、ネット上では、「日本人学校はスパイを育成している」といった事実無根のデマ動画が多数確認できます。

こうした中で香港メディアが伝えたのが、中国・四川省の副県長によるとみられる問題の投稿です。

「罪のない人を殺したのではない。殺されたのは日本の子どもだ」「我々に規律は日本人を殺すことだ」との発言に対して、現地では「これは明らかによくないと思う」「耐えがたいことであり、すべての中国人の考えや感情を表しているわけではない」といった声が聞かれた。

問題の発言をした副県長は現在、地元当局の調査を受けているということです。

在日中国大使館は24日、在日中国人や訪日予定の中国人に対し渡航の注意を呼びかけました。

この注意喚起を、どう見るべきなのでしょうか。
東京・浅草を観光する中国人らに聞くと、この事件について知っている人は見当たらず、「知らない」といった声が多く聞かれました。

アメリカで中国の王毅外相と会談した上川外相は、根拠のない、悪質で反日的なSNS投稿などについて早急な取り締まりを徹底するよう強く求めています。

しかし、王毅外相は、「日本政府は政治問題化や誇張を避けるべき」として反発しています。

日本政府は、中国政府に対し真相を明らかにするよう求めています。

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