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24日は、オリーブプラスチックという新しい循環の輪に迫りました。

パンやフルーツ、新鮮な野菜を使ったヘルシーな朝食と並ぶのは、山盛りのオリーブの実です。

トルコで食事をする人たちはオリーブについて、「トルコ人にとって朝食のオリーブはつきもの。これからも食べ続けるよ」「味はもちろん健康にもいいから好きなんだ」と話します。

食後は捨てられてしまうはずのオリーブの種ですが、トルコで行われているキッチン用品のフェアでは、オリーブの種などから作られている製品が注目されています。

オリーブの種がプラスチックになる、生産国発祥のオリーブプラスチックとは。

一面に広がるオリーブ畑が美しい国・トルコ。

世界第2のオリーブ生産国であるトルコで生まれ、エコ素材として注目を集めているのが、オリーブプラスチックです。

原材料は、オリーブの種やオイルの搾りかすなど廃棄される部分で、その量はトルコだけで年間50万トン。
世界では600万トンにも上ります。

そこに目をつけたのが、トルコのスタートアップ「biolive」です。

biolive ドゥイグ・ユルマズCEO:
トルコでは、こうした廃棄物は焼却処分されている。この製品最大の特徴は、完全にそうした破棄物から作られていること。

種などの廃棄物は、焼却すれば石炭の6~7倍ものCO2を排出するといいます。

しかし、植物性の特殊な液体を加えれば、約8時間で価値あるバイオプラスチックに変化。

くしや歯ブラシといった生活用品はもちろん、革の風合いのバッグにも加工できます。

実際に製品を持ってみると、通常のプラスチックよりも少し軽く感じますが、臭いなどはまったくなく、実際使ってみても使い心地は変わりません。

生産コストはサトウキビなど、ほかの植物由来のプラスチックに比べて3分の1程度。

スーパーに並ぶ歯ブラシと見比べても、他の製品と大差なく経済的です。

そして9月、新たに発表されたのがオリーブプラを活用した冷蔵庫や洗濯機などの大型家電。

耐久性を高めるために通常のプラスチックを6割ほど合成していますが、CO2排出量を約20%削減できるということです。

汎用(はんよう)性も高く環境負荷も少ないことから、今後の普及が期待されるオリーブプラ。

現在の主な流通先は欧州ですが、今後は日本への進出も視野に入れているといいます。

biolive ドゥイグ・ユルマズCEO:
私たちは日本の市場に関心があります。日本はSDGsや欧州のグリーンディールにも配慮していて、我が社にとっては非常に大きな市場。日本はテクノロジー先進国なので、家事分野など多くの日系企業と業務提携したい。

生産国トルコから世界へ。
オリーブが結ぶ循環型社会の輪が広がりそうです。

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