イスラエル軍が空爆した現場に集まる市民ら=レバノンの首都ベイルート南郊で2024年9月20日、ロイター

 イスラエル軍は20日、レバノンの首都ベイルート郊外を空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの司令官を殺害したと発表した。レバノン保健省によると、この空爆で9人が死亡し、59人が負傷した。イスラエルとヒズボラの戦闘は今後も激しさを増しそうだ。

 イスラエル軍が殺害した司令官は、イブラヒム・アキル氏。地元メディアによると、アキル氏はヒズボラの精鋭部隊「ラドワン部隊」の司令官で、最高軍事組織「ジハード評議会」のメンバーだった。

 アキル氏は1983年に63人が死亡したベイルートの米大使館の爆破テロ事件などに関与したとされる。米国務省は最高700万ドル(約10億円)の報奨金を用意し、情報提供を呼びかけていた。

 イスラエル軍は7月下旬にもベイルート郊外を空爆し、ヒズボラの別の司令官を殺害。ヒズボラは8月下旬、イスラエルに320発以上のロケット弾などを発射する「報復」攻撃を実施した。【エルサレム松岡大地】

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