北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は9月13日、金正恩朝鮮労働党総書記がウラン濃縮施設を訪れ、生産ラインの稼働状況を視察したと伝えた。新型600ミリ多連装ロケット砲の試射も指揮したという。写真はロケット砲の試射を視察する金氏。KCNAが同日公開。撮影場所は不明(2024年 ロイター)
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は13日、金正恩朝鮮労働党総書記がウラン濃縮施設を訪れ、生産ラインの稼働状況を視察したと伝えた。濃縮に使う遠心分離機を増やし、兵器級核物質の増産体制を整えるよう指示した。
金氏は核兵器研究所と兵器級核物質生産基地を視察。KCNAは、金氏が遠心分離機がずらりと並んだ列の間を歩く姿を写した写真も報じた。北朝鮮がウラン濃縮施設の内部を公開するのは異例。
視察の日時や場所には言及していない。
金氏は作業員に対し、米国やその同盟国からの脅威に対抗するため、「自衛や先制攻撃能力」に使う核兵器が必要と主張。米国やその追従勢力の核による脅しは「レッドライン(越えてはいけない一線)を越えた」と非難した。
核兵器を「幾何級数的に増やす」方針に沿って遠心分離機の台数を増加し、新型の使用も拡大して兵器級核物質の生産をさらに強化するよう指示した。
北朝鮮のウラン濃縮施設は北西部寧辺の施設を含め、数カ所あると考えられている。
KCNAはこれとは別に、金氏が12日に新型600ミリ多連装ロケット砲の試射を指揮したと伝えた。11日には北朝鮮軍の特殊作戦部隊の基地で戦闘訓練も指導した。
北朝鮮外務省傘下機関の広報官は、ソウルでこのほど開かれた在韓国連軍司令部の加盟国による国防相会合を批判し、同司令部を「戦争組織」と呼んだ。
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