11月の米大統領選をめぐり、人気歌手テイラー・スウィフトさんが10日、民主党のハリス大統領への支持を表明した。若い女性に絶大な影響力を持つポップ音楽界のスーパースターの人気は社会現象の域に達しており、態度表明に注目が集まっていた。
スウィフトさんはインスタグラムに10日の討論会を見たと記し、ハリス氏を「安定した才能ある指導者」とたたえ、性的少数者や女性の権利、体外受精の擁護を続けた「戦士」だと強調。投稿には猫を抱きかかえた写真を添え、「子なしのキャットレディー(猫好き女性)」と自称した。トランプ氏と伴走する副大統領候補のバンス上院議員がハリス氏らを指した暴言を引用して皮肉を込めた。
トランプ氏は8月、自身のソーシャルメディアでスウィフトさんがトランプ氏を支持しているように見える偽画像を共有した。スウィフトさんは「誤った情報に対抗する最もシンプルな方法は、真実です」と書き込み、トランプ氏の行為が政治的態度を表明するきっかけになったことを示唆した。「私は自分で調べて選択した。あなたの選択はあなたのものです」とも記し、ファンに有権者登録を促した。
スウィフトさんはインスタグラムのフォロワー2億8000万人以上を抱え、若い女性を中心に絶大な人気を誇る。女性の権利や多様性を重視し、「スウィフティーズ」と呼ばれる忠実さと強い団結力で知られるファンに政治参加を呼びかけてきた。
7月に戦略コンサルティング会社と米ニューズウィーク誌が実施した世論調査では、Z世代の有権者の30%がスウィフトさんが支持する候補者に投票する可能性が高くなると答えた。スウィフトさんは前回20年の大統領選では、バイデン氏への支持を表明していた。【ニューヨーク八田浩輔】
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