米大統領選に向けたテレビ討論会で発言する共和党のトランプ前大統領=米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアで10日、AP

 米大統領選に向けた10日の候補者討論会で、共和党のトランプ前大統領(78)は、ウクライナがロシアとの戦争に勝つことを望むかと問われ、「戦争を止めてほしい」と答えた。

 ただし、戦争をどのように終わらせるのかは語らなかった。また、北大西洋条約機構(NATO)の加盟国に対して「金を払え」などと持論を展開した。

 トランプ氏は大統領在任中、「米国は同盟国の防衛のために過大な負担をしている」と主張し、NATO加盟国に負担増を迫っていた。

 今年2月の選挙集会では、在任中にNATO加盟国の首脳に対し、軍事費を増やさない場合は「私はあなたたちを守らない。むしろ、ロシアに何でも好きなようにやっていいとけしかけるだろう」と伝えていたことを明かした。

 一方、民主党のハリス副大統領(59)は、トランプ氏が大統領だったら「プーチン(露大統領)は今ごろ(ウクライナの首都)キーウにいるはずだ」と主張。経済制裁などを通じて各国とロシア包囲網を作り、ウクライナへの武器支援などを主導したバイデン政権の政策は正しいと主張。「米国は強さを示すリーダーであるべきだ」などと語った。【ワシントン西田進一郎】

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