(写真はイメージです) Amber Kipp-Unsplash
<少年を襲ったのは体長6メートルにも達するイリエワニだったとみられる>
オーストラリアでワニに襲われたと思われる16歳の少年が遺体で発見され、当局がワニの捜索を行っている。
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クイーンズランド州警察の発表によると、行方不明の届け出があったのは現地時間の4月18日午前4時ごろ。16歳の少年は、13歳の少年と一緒にボートで出かけて遭難した。
2人の乗ったボートはクイーンズランド州沖にあるトレス海峡のサイバイ島近くでしけに遭って難破し、13歳少年は岸にたどり着いたが、16歳少年は行方が分からなくなった。
警察は直ちに捜索を開始し、この少年と思われる遺体を発見した。遺体には、ワニに襲われた痕跡と一致する傷があった。
警察は「遺体の身元を正式に確認する作業を進めるとともに、さらなる検査を行って死因を確認している」と述べ、「警察と環境科学局が連携して調査を続けている」とした。
調査に協力しているクイーンズランド州環境科学革新局は、少年を襲ったのは体長約3.3メートルのワニだったと推定。「問題のワニを発見するため、野生生物担当官が本日午後、サイバイ島周辺の海をヘリコプターで調査する。地域住民から、本件に関係した動物を駆除するよう要請があった」と説明している。
オーストラリアの「クロコダイル・カウンティ」と呼ばれるトレス海峡は、縄張り意識が強く獰猛性のあるイリエワニが生息する。
ワニが人を襲うことは極めて稀だが、ワニと人の距離が近い状況では起きることもある。
イリエワニは成長すると体長6メートルにも達し、かむ力は動物の中で最強級。年間およそ1000人がイリエワニに襲われて命を落としている。ただしオーストラリアで人が襲われるのは、政府の2017年の統計で年間1人程度にとどまる。
1月には9歳の男の子がワニに襲われて、オーストラリア北部準州のカカドゥ国立公園から空路病院に搬送された。同地はワニが豊富に生息する地域で、カカドゥ国立公園には推定1万頭が生息している。
同国にはオーストラリアワニも生息しているが、イリエワニの方がはるかに大型で危険も大きい。実際に、イリエワニはクロコダイル科のワニの中でも特に危険な種とされている。
(翻訳:鈴木聖子)
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