イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファの地下トンネルで、イスラム組織ハマスに拘束されていた人質6人の遺体を収容したと発表した。テルアビブで1日撮影(2024年 ロイター/Florion Goga)

イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファの地下トンネルで、イスラム組織ハマスに拘束されていた人質6人の遺体を収容したと発表した。発見する直前に殺害されたという。

これを受け、エルサレムやテルアビブでは1日、数千人が抗議デモに参加。ネタニヤフ首相に人質解放に向けた取り組み強化を要求した。また、労働組合は2日にゼネストを行う予定だ。


 

イスラエル保健省報道官は、法医学検査の結果、6人は48─72時間前に「ハマスのテロリストに至近距離で何発も撃たれ殺害された」と述べた。

停戦と人質解放で合意するよう求める圧力に直面しているネタニヤフ首相は、人質殺害の責任を負う者を捕らえるまで休まないと表明。「人質を殺害する者は交渉を望んでいない」と述べた。

一方、ハマス幹部は人質死亡の責任は停戦合意への署名を拒むイスラエル側にあるとした。

人質の死を受けて国民の反発が強まる中、エルサレムでは首相官邸周辺で抗議デモが行われ、参加者が道路を封鎖するなどした。テルアビブでもデモ隊が幹線道路を封鎖した。

イスラエルの労働組合連盟トップは、政府に停戦合意を迫るため2日にゼネストを実施するよう呼びかけ、航空輸送のハブであるベングリオン空港が午前8時(日本時間午後2時)から閉鎖されると述べた。

ネタニヤフ氏と対立してきたガラント国防相も停戦合意を訴えた。

人質6人の中には23歳の米国人男性も含まれていた。バイデン米大統領は「ハマスの指導者らは犯罪の代償を払うことになる」と非難し、「残る人質の解放を実現する合意に向け、休みなく努力を続ける」と強調した。



[ロイター]


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